ワンタイムパスワード(OTP)事業の日本セーフネット(酒匂潔社長)は、中堅・中小企業(SMB)を得意とする地方のIT販社をパートナーとして獲得することに力を注いでいる。モバイル端末用のOTP製品をソフトウェア型で展開しており、これを主な商材としてSMB事業を推進しているところだ。今後、販売パートナーを増やし、各地方のSMB市場を開拓する。

 米国に本社を置く日本セーフネットは、ID認証をはじめとするデータ保護と著作権管理(SRM)の事業を手がけ、大手金融機関などを取引先としている。このところ、SMB向けビジネスの強化を方針に掲げ、OTP製品を主力商材として、SMBに強い販売体制を築こうとしている。

 OTPとは、一回だけ利用することができるパスワードのこと。第三者がパスワードを手に入れ、ユーザー企業の社内システムに不正アクセスすることを防ぐものだ。日本セーフネットは、ハードウェア型とソフトウェア型のOTP製品を揃え、最近は、「とくにモバイル端末向けのソフトウェア型製品『SafeNet Mobile PASS』の需要拡大に確実な手応えを感じている」(エンタープライズ事業部の石井元事業部長)という。

 同社は、SMB向け事業の拡大を目指し、このほど「SafeNet Mobile PASS」を含め、OTP製品の提供価格を40%程度引き下げた。それと同時に、2次代理店として地方のユーザー企業を抱えているIT販社の獲得に力を入れている。石井事業部長は、「小規模のシステムインテグレータ(SIer)やネットワークベンダー、パソコン販社を中心とする“ローカルキング”と提携し、OTP製品の拡販を図りたい」としている。

 「SafeNet Mobile PASS」は、地方の中堅規模の病院や従業員300人程度のコンサルティングファームなど、SMBへの導入が着実に進んでいる。「価格引き下げなどの対策を講じて、今年、OTP製品の売り上げを1億円にする」(石井事業部長)ことを目指している。(ゼンフ ミシャ)