有力SIerのインフォコム(竹原教博社長)は、データセンター(DC)活用型サービスビジネスの拡大に力を入れる。自社グループによる直販だけでなく、SIerやソフトベンダー(ISV)など幅広いプレーヤーと組んでいく。インフォコムはコンソーシアム方式で統合基幹業務システム(ERP)「GRANDIT」に参画しており、DC活用型サービスでもERP事業に関わるパートナーとの連携をより密接にしていく方針だ。

吉川実
担当部長
 インフォコムは、首都圏にラック換算で640ラック規模のDCを運用している。災害復旧(DR)対策では大阪ガスグループの有力SIer、オージス総研と協業。東西で相互にバックアップする体制を構築するとともに、ミッションクリティカルな基幹業務システムに対応する耐災害性とセキュアなDC環境を整備してきた。仮想化ソフトVMwareに最適化した米Tintri社のSSDストレージ(フラッシュメモリ方式のストレージ)を業界に先駆けて採用するなど、応答速度の向上にも努めている。

 また、ITリソースを自由に増減できるクラウドの柔軟性を生かし、DR先でシステムを本番稼働できる仕組みを開発。これまでは、まず本番機を修復してからDR先に格納してあるデータを呼び戻す方式が主流だったが、DR先のクラウドリソースを活用することで「故障した本番機の修復を待たずに、DR先での本番稼働を可能にした」(インフォコムの吉川実・サービス事業推進担当部長)。

 自社で直販を行うとともに、ERPの「GRANDIT」のビジネスパートナーをはじめとする幅広いSIerやISV経由の販路開拓にも意欲を示す。ERP領域ではクラウド化が急速に進展しており、およそ80社で構成する「GRANDIT」パートナーのクラウドインフラとしても活用してもらうよう、体制整備に力を入れる。

 インフォコムの今期(2013年3月期)連結売上高は前年度比4.1%増の380億円を見込むが、DC活用型サービス事業では全社の売り上げの伸びを上回る同10%増を目指す。(安藤章司)