日本AMD(デイビッド・ベネット・米AMD日本地域担当副社長)は、PC用APU「AMD PRO」でPCメーカーとのパートナーシップをさらに深めることに乗り出した。AMD PROは、法人に適したCPUとGPUを組み合わせたプロセッサ。これまで日本AMDは、ゲームメーカーなど、PCメーカーとは違う領域でアライアンスを組んでビジネスに取り組んできた。今後は、APUによって法人向けPCの領域でビジネスの拡大を図る方針だ。

日本AMD
林淳二
事業部長
 法人向けビジネスの拡大に向けて、PCメーカーとのパートナーシップを深めることに加え、「主要なディストリビュータと協業してオリジナルモデルを開発するなど、PC販社とのアライアンスも強化する」(林淳二・コンシューマ・コマーシャル事業部事業部長)という。現段階では、製品化までには至っていないが、各ディストリビュータとの交渉が進んでいることから、近い将来、それぞれのPC販社が得意とする業界に特化した法人向けPCが発売される可能性がある。

 AMD PROは、CPUとGPUのシームレスなデータ共有を可能にした「HSA(ヘテロジニアス・システム・アーキテクチャ)」の採用でパフォーマンスを向上。処理できるデータ一つの容量が大きくなっているため、ビッグデータなど、データの分析が必要となりつつあるなかにあって、パソコンで行う業務の効率化を実現する。

米AMD
アディティア・カポール
シニアディレクター
 国内PC市場では、競合他社の存在感が大きく、とくに法人向け市場では、これまでシェア拡大のハードルが高かったが、AMD PROによって「攻勢をかけることができる」(林事業部長)と自信をみせている。日本企業のIT投資額が世界のなかで高い水準になっていることからも、「PC分野に力を入れることが重要」と判断した。

 米AMDでコンピューティング・コマーシャル・ソリューションを担当するアディティア・カポール・シニアディレクターは、「日本市場は、世界で2番目に大きな規模。当社にとっては成長するための重要な市場」とアピール。加えて、「高い処理能力をはじめ、製品寿命や耐久性を踏まえて、AMD PROが法人市場で浸透していくのは間違いない」としている。(佐相彰彦)