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PWLC 2015、エンタープライズITのニーズは「ハイブリッド」、「IBM Beacon Awards 2015」は日本から3社が受賞

2015/02/16 18:55

【ラスベガス発】米ネバダ州ラスベガスで開催された「IBM PartnerWorld Leadership Conference(PWLC) 2015」。11日午前中のゼネラル・セッションでは、バージニア・ロメッティ・会長・社長兼CEOの基調講演(既報)の後、2014年末まで日本IBMの代表取締役を務めたマーティン・イェッター・IBMグローバル・テクノロジー・サービス担当シニア・バイスプレジデント(SVP)も登壇し、保守サービス事業の変革の方向性を説明した。

マーティン・イェッターSVP

 イェッターSVPはまず、現代のエンタープライズITに対するユーザーのニーズとして、「安全性とオープン性、堅牢性とワークロードの変化に対応できる流動性、グローバルでどこでも接続できることとパーソナルな機能を提供することなど、これらは二律背反ではなく、同時に実現しなければならない“Both(両方)”の要請」だと指摘。こうした「ハイブリッド」なエンタープライズITの市場規模は、7000億ドルを超えるとして、パートナーに「一緒に案件をハントしていこう」と呼びかけた。

 具体的な施策としては、ビジネスパートナー向けの教育プログラムやツールを強化するほか、協働マーケティングへの投資も積極的に行う。さらに、マージンを高める新しいインセンティブのプログラムも用意する。

 また、IBMのサービス事業の組織は、従来、Strategic Outsourcing(SO)、Integrated Technology Services(ITS)、Technical Support Services(TSS)という編成になっていたが、これをInfrastructure ServicesとTSSの二つに統合した。イェッターSVPは、「マルチベンダーで広範な製品をサポートし、新しいハイブリッドなエンタープライズITをつくるために活躍できるような体制を整備した」と説明した。

「IBM Beacon Awards 2015」Outstanding security services solution部門はビットアイルが受賞

新日鉄住金ソリューションズがOutstanding analytics solution with IBM Systems Storage部門を受賞し、前日のAITと合わせ、日本のパートナーは計3社が栄冠に輝いた

 ゼネラル・セッションのプログラム中には、前日に引き続き「IBM Beacon Awards 2015」の表彰も行われ、日本のパートナーでは、Outstanding security services solution部門でビットアイルが選出され、Outstanding analytics solution with IBM Systems Storage部門では新日鉄住金ソリューションズが選出された。前日のAITと合わせ、今回、日本のパートナー3社が受賞し、グローバルで存在感を示した。(本多和幸)
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外部リンク

米IBM=http://www.ibm.com/