インテル(江田麻季子社長)は、企業用PC向けCPUの新製品「第6世代Core vProプロセッサ」の出荷を開始した。従来の製品から性能や電力効率を向上させたのに加え、ハードウェア支援型のセキュリティ機能を新たに搭載した。新製品を採用するPCはメーカー各社の法人向けモデルとして順次発売される。

 インテルは、ノートPCとしてもタブレット端末としても使える「2 in 1」タイプのPCを推進しており、より高性能かつ、消費電力あたりの処理能力を高めたCPUを投入することで、企業向けのPCでも、一般コンシューマ向け製品同様に薄型・軽量で、長時間のバッテリ駆動が可能な製品を増やすことをねらっている。

 加えて、業務端末により高度なセキュリティが求められていることから、多要素認証機能の「インテル Authenticate」を新たにサポートした。暗証番号や指紋などの生体情報をハードウェア上に設けられた安全な領域に格納し、それらの情報を組み合わせてユーザーIDを認証する。通常のストレージとは異なる領域に認証情報を保存するため、サイバー攻撃でそれらの情報が奪われるリスクが軽減される。また、生体情報などを利用することで、パスワードだけに頼った認証よりも安全性が向上する。インテル Authenticateは現在試験・検証用のプレビュー版が公開されており、今年後半に正式リリースされる予定。Windows 7/8.1/10に対応する。

 また、コラボレーションソフトの「インテル Unite」では、従来ウェブ会議機能を提供していたが、新たにディスプレイ共有機能を追加した。プレゼンテーション資料を画面に投影する際、PCとプロジェクターの接続準備だけで数分を要してしまうことがままあるが、インテル Uniteを利用すると、“ハブ”となる1台のPCにネットワーク経由で画面を転送できる。ハブのPCにプロジェクターを接続しておけば、会議参加者が順番にプレゼンテーションを行う場合にもその都度ケーブルをつなぎ換える必要がない。画面を分割して最大4ユーザーの画面を同時に表示できるので、共同作業の進行にも適している。

新世代のCPUを搭載した富士通製2 in 1デバイスを紹介する
米インテルのトム・ガリソン副社長

 米インテル副社長兼ビジネスクライアントプラットフォーム事業部長のトム・ガリソン氏は、「『PCは死んで、タブレット端末に置き換わる』と言われたこともあったが、ビジネスPCの世界では大きなイノベーションが起きている」と強調。インテルはPCの革新によって従業員同士の協業を活性化し、企業の生産性やセキュリティをさらに向上させていくとアピールした。(日高 彰)