アリババグループの阿里雲計算(Alibaba Cloud)は8月9日、北京でプライベートイベント「雲栖大会」を開催し、技術パートナー向けの新計画「AliLaunch」を発表した。ソフトウェア製品などを手がけるグローバル企業の中国進出を支援するもので、参加企業はAlibabaCloudのプラットフォームを通じて、ユーザーに自社製品を効率的に販売することができる。(真鍋 武)

 「AliLaunch」では、計画の第一弾として、技術パートナーの製品をオンライン上で提供する「Global Marketplace」を構築する。このプラットフォームを通じて、中国企業は多様なグローバル企業のソフトウェアやサービスを入手し、Alibaba Cloud上で利用することができるため、技術パートナーにとっては、中国市場における販路拡大につながる。さらに、グローバル企業の多くが海外進出する際に抱えるソフトウェアの拡張性や技術互換性などの問題も、Alibaba Cloudの技術・ノウハウを用いて解決に導くという。中国における合弁会社の設立やパートナー・卸売先の選定など、各種付加サービスも提供していく方針だ。

 すでに、AliLaunchには、SAPやSUSE、HEREなどのグローバル企業11社が参加。日系では日立データシステムズが名を連ねている。Alibaba Cloudの国際事業を統括する喩思成副総裁は、「今後は多くのパートナーに加入してもらい、AliLaunchをクラウド業界の天猫(Tmall)としてつくり上げたい」と意欲を示している。


 また同日、Alibaba Cloudは宏達国際電子(HTC)とのVR(仮想現実)分野での戦略提携を発表。HTCは、VR端末「VIVE」の展開に力を注いでおり、今回の提携では、Alibaba Cloudのプラットフォーム上で、VRコンテンツの開発を進めていく。

 このほか、イベントでは欧州、豪州、中東、日本にデータセンター(DC)を年内に設ける計画も明らかにした。日本では、5月にソフトバンクとの合弁会社SBクラウドをすでに発足させており、現在は年内のクラウドサービスの提供開始に向けたサービスの詳細の選定を進めている。

 なお、Alibaba Cloudの2016年4~6月売上高は前年同期比156%増の14億2300万元と高速成長を維持。有料ユーザー数も57万7000までに拡大している。