【上海発】9月20~22日、上海市で「全球雲計算大会・中国站(Cloud Connect China 2016)」が開催された。「Interop」などの大規模展示会を手がける英UBMが主催するイベントで、米シリコンバレーで開催しているクラウドカンファレンス「Cloud Connect」の中国版となる。第3回目を迎える今年は、テーマに沿った約60項目のセッションや、約50社による展示会が行われた。(真鍋 武)

新興クラウドベンダーが目立った

 今年の「Cloud Connect China」には、EasyStack、新智雲数据服務(en.N Data Service)、雲杉網絡、南京鵬雲網絡科技など、中国の新興クラウド関連企業が多数参加。イベントのメインスポンサーを務めた上海有浮網絡は、大規模ブースを設置するなどして存在感を示していた。同社は2001年設立のデータセンター(DC)事業者で、パートナー企業と連携してIaaS/PaaS/SaaSの各クラウドサービスを提供している。

 中国ポータルサイト大手の網易(NetEase)は、イベントで法人向けクラウドサービス「網易雲(163yun.com)」を正式に発表し、中国クラウド市場への本格参入を表明した。同社は、1997年設立のインターネットサービス企業。ポータルサイト「網易(163.com)」を中心に、検索サービスやメールサービスなどを提供している。近年は、インターネットを活用した学習サービスや出版サービス、音楽配信サービスなどに業容を拡大。15年度(15年12月期)の売上高は前年比94.68%増の228億289万5000元と高成長を維持している。

 今回発表した「網易雲」は、網易の19年にわたるインターネットサービス事業の経験・ノウハウをもとに開発した。仮想サーバーなどの基盤サービス「網易蜂巢」や映像配信サービス「網易視頻雲」、インスタントメッセンジャーサービス「網易云信」などのラインアップを有する。すでに同社では、自社のインターネット事業の90%を「網易雲」上で運用しているという。

 網易は、従来のパブリッククラウドとの差異化を図るために、IaaS/PaaS/SaaSという概念を打ち破ると主張。「出場景化雲服務(シーン化クラウドサービス)戦略」として、「製品研究開発向けクラウド」「業務運営向けクラウド」「企業管理向けクラウド」という切り口で提案していく。