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Yellowfin BIツールの新バージョンをリリース OEMパートナーの拡大で成長を加速

2016/12/28 19:15

週刊BCN 2016年12月19日vol.1658掲載

 豪Yellowfin International(Yellowfin、グレン・ラビーCEO)の日本法人であるYellowfin Japan(グレン・ラビー代表取締役CEO)は、同社製BIツールの最新版「Yellowfin 7.3」をリリースした。「BI業界初」と銘打った「データ準備モジュール」を搭載したほか、データビジュアライゼーション機能も大幅に強化している。販売戦略としては、SIerやISVとの協業を強化し、他社のソリューションにYellowfinを組み込むOEM提供モデルの拡大を図り、成長を加速させたい考えだ。

林 勇吾
カントリー
マネージャー
 データ準備モジュールは、文字どおり分析作業のデータ準備を効率化するもので、ユーザー企業内のデータアナリストや情報システム部門など、パワーユーザー向けの機能だ。Yellowfin Japanの林勇吾・カントリーマネージャーは、「Yellowfinにデータベースを接続すると、レポート作成者が現場の言葉を使って必要な情報を活用できる環境をつくるためのメタデータ層をつくる仕組みになっているが、ここでできることがかなり増えた。例えば、データの品質などをメタデータの段階でチェックできるようになった。また、売り上げの価格帯をグループ分けしたい場合などは、一つひとつのレポートごとに設定しなくても、メタデータ層であらかじめグルーピングしたカラムを自動生成することもできる。競合製品にはない機能で、製品としての競争力が高まった」と説明する。

 また、データビジュアライゼーション機能の強化ポイントとしては、データベースの構造を理解していないビジネスユーザーでも、Set分析機能を容易に活用できるようになった。「例えば、年や地域、ブランド別の売上比較など、何かと何かの値を比較するような分析に活用できる。多くのユーザーが使う機能なので、簡単にできるようになったのは大きい」(林カントリーマネージャー)という。

 日本では、パートナー経由の販売を中心として300社程度のユーザーを獲得しているが、SIerやISVの独自ソリューションにYellowfinのBI機能を組み込んで販売してもらうOEM提供も拡大していきたい考えだ。林カントリーマネージャーは、「多様な組み込み手法に対応できるし、組み込み先のシステムに合わせて柔軟なライセンスの設定ができるのもYellowfinの強み。OEMパートナーには、スモールスタートでYellowfinのビジネスを手がけてもらえるしくみも用意している」として、認知度向上などに注力していく方針だ。(本多和幸)
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外部リンク

Yellowfin Japan=http://www.japan.yellowfin.bi/