AOSテクノロジーズのグループ会社で、同社のモバイル事業を分社化するかたちで2015年6月に設立したAOSモバイル(原田典子社長)は、法人向けチャットサービス「InCircle」とSMS配信サービス「AOSSMS」を展開している。これらの主力製品を大企業向けに提供し、国内のモバイルツールを活用した社内外のコミュニケーション手段の変革を促していく考えだ。

 法人向けチャットサービスのInCircleは、もともとデジタルフォレンジック調査の技術から生まれ、SSL暗号化通信の利用など、セキュアな環境下でコミュニケーションを行うことができるのが特徴。管理コンソールからポリシー設定やユーザー設定、ファイル設定など、各企業のセキュリティポリシーに応じて柔軟に対応することができる。クラウドだけでなくオンプレミスにも対応し、クラウド環境が利用できないユーザーも導入可能で、新聞社、金融機関、官公庁など、業界を問わず幅広く利用されている。

201701231914_3.jpg
原田典子
社長
 SMS配信サービスのAOSSMSは、複数のエンドユーザーのモバイル端末に対して、SMSを一斉配信することができるサービス。毎時最大20万通の配信を実現するとともに、国内大手キャリアと直接接続しているためユーザーへの到達率が高く、DMやメールに代わる効果的なマーケティング手法として活用できる。また、送受信機能を有していることから、アンケートやキャンペーンなど、ユーザーとの双方向コミュニケーションを図ることが可能。

 原田典子社長によると、セキュリティ要件の高さから「大企業の間にビジネスチャットはまだ浸透していない」といい、情報漏えい対策機能を強化しているInCircleはセキュアであると同時に、シャドーITの防止につながると強調。一方、SMSについては、「米国ではマーケティングでの利用はあたりまえになっているが、日本では遅れている」と語り、「メールやDMに比べて開封率、反応率が高い」ことからSMSの利用を促していきたい考え。

 両サービスとも大企業を販売ターゲットとしており、大企業が利用できる機能を実装していることが強み。今後は、両サービスでやりとりされるデータに着目し、AIを用いた解析を通じてチャットボットによるコミュニケーションの自動化などを図る方針だ。(前田幸慧)