【上海発】調査会社IDCは、2016年通期(1~12月)の中国スマートフォン市場の動向を発表した。これによると、通年の出荷台数は前年比8.7%増の4億6730万台。昨年の成長率を1.6%上回る結果となった。モバイルアプリへの依存度が高まったことで、モバイル端末の乗り換えが進み、大きな成長を遂げたとIDCは分析している。

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2016年の中国スマートフォン市場出荷台数シェア

 通年の出荷台数シェアでは、OPPOがシェア16.8%で初めて1位を獲得。出荷台数は7840万台で、前年比122.2%増と飛躍的に成長した。次いで、2位がファーウェイ(16.4%)、3位がvivo(14.8%)。4位はアップル(9.6%)で、出荷台数は前年比で23.2%減少した。昨年は首位だった小米(Xiaomi)は5位(8.9%)となり、出荷台数は前年比36.0%減と大きく落ちこんだ。
 
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OPPOの直営店。現在は、最新モデル「R9s」の販売に力を入れている。
店員によると、販売が好調な理由は、同社の高速充電技術「VOOC」が
ユーザーに高く評価されているからだという

 アップルの出荷台数は減速しているが、IDCでは「中国のメーカーがアップルの市場シェアを食いつぶしたとわけではない」と分析。マイナス成長の要因は、ほとんどのアップルユーザーが、今年発売される新型iPhoneに向けて買い控えたためで、17年は成長を遂げるという。誕生から今年で10周年を迎え、節目となるモデルの発表を待ちわびるユーザー層が多いようだ。

 また、16年の傾向については、オンラインチャネルの成長が減速し、ほとんどのブランドが複数チャネルを組み合わせた出荷に注力したと分析。例えば、以前はオンラインチャネルに注力していた小米は、オフラインでの成長を促すために、リアル店舗「小米之家」の出店を強化している。出荷台数シェア5位以下でも、金立(Gionee)が地方都市でのオフラインチャネルを拡大。若年層を主要ターゲットとするOPPOやvivoと対照的に、専門家やエグゼクティブ層をターゲットとしたマーケティングを行い差異化を図っている。
 
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オンライン販売に苦戦する小米では、オフライン店舗を拡充。
高級感ある店舗のデザインは、アップル直営店と非常に似ている

 さらにIDCは、17年の動向について予測した。上位ブランドは引き続きシェアを拡大し、小規模ブランドでは統合の動きが活発化するという。また、vivoなどの一部ブランドですでに搭載されているデュアルカメラと曲面スクリーンが、17年には基本的なスペックになっていくと予測。同様に、フレキシブル画面、拡張現実(AR)などの新技術の採用が進むとしている。17年の出荷台数は、16年と同等の水準もしくは微減の傾向になると予測した。(上海支局 真鍋武)