日本ヒューレット・パッカード(HPE)は、「HPE Aruba」ブランドで展開する無線ネットワーク製品で、コントローラ内蔵型のアクセスポイント(AP)および、統合管理システム「AirWave」を生かした提案をパートナーとともに強化している。無線ネットワークは通信環境が変化しやすく、しかも有線接続と異なり物理的な構成が目に見えないため、拠点へ出向かないと実際の運用状態が把握できないケースが多い。AirWaveは、APをはじめとするネットワーク機器の稼働状況や通信状態などを把握できる運用管理ツールで、遠隔地からもグラフィカルなUIでネットワークを管理できるという。

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(左から)沖縄クロス・ヘッドの
黒沼大祐マネージャー、
出口未来マネージャー、
又吉大輔マネージャー、
日本メディアシステムの大越秀之課長

 この特徴を生かし、HPE Arubaパートナーの沖縄クロス・ヘッドと日本メディアシステムが、イオングループのITサービス会社・イオンドットコム向けにネットワークおよび端末機器の運用サービスを開始した。イオングループ店舗内のフードコートにおいて、来店客向けの呼び出しベルに動画広告を配信するサービスが順次導入されているが、端末データの更新や管理に無線LANが用いられている。沖縄クロス・ヘッドと日本メディアシステムが共同でインフラを設計・構築し、主に沖縄クロス・ヘッドが導入店舗のネットワークを監視している。

 沖縄クロス・ヘッドの技術統括 プロダクト統括部サービス開発グループの又吉大輔マネージャーは「従来のツールでは、APの稼働状況は確認できても、端末が遠くのAPに接続しスループットが低下しているような状態は把握できず、遠隔地からのトラブル対応が難しかった」と話す。AirWaveの導入で「目に見えない無線をいかに可視化するか」という課題が解決できたことで、沖縄から全国の店舗ネットワークを運用するというビジネスが可能になったと説明する。
 
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ジオネクサスが開発した呼び出し端末の新機種「EXTIMER」

 日本メディアシステム 本社管理本部企画業務課の大越秀之課長は「今後無線LANのニーズはさらに増すと見込まれるほか、端末の位置情報を取得するといった高度な使い方も考案されており、より多くのAPの設置が求められている」と指摘。HPE Arubaのコントローラ内蔵型APには、コントローラとして動作しているAPに障害が発生した場合、ほかのAPが自動的にその役割を補う「Instant AP」機能を搭載している。多数のAPや端末の状態を常に制御可能な状態に保てることも、今回の選定において重要なポイントだったという。

 両社では現在、呼び出し端末を開発・提供しているジオネクサスとも連携して、全国のイオングループ店舗で導入作業を進めており、今後はサービスの高度化に取り組んでいくとしている。(日高 彰)