キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS、神森晶久社長)は、IoT向けのPoC(概念実証)にかかる費用を大幅に抑制するサービスを始めた。同サービスは、独自に開発しているソフトウェアの超高速開発ツール「Web Performer(ウェブパフォーマー)」を活用している。

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青木裕二担当部長(右)、
三宅貴美子氏

 IoTは、企業にとってチャレンジ領域となる場合、試行錯誤を繰り返しながら完成度を高めたり、投資対効果を測定する手順を踏むことになる。ところが、この試行錯誤の段階で、「すでにコストが見合わないと二の足を踏むユーザー企業が散見される」(青木裕二・イノベーションプロジェクト担当部長)と指摘。そこで、Web Performerを使うことでPoCにかかる費用を100万円からに抑えた。時間とコストを節約することで、ユーザーがIoTを採り入れるハードルを下げる。

 Web Performerは、これまでユーザーの情報システム部門を中心に根強い人気がある超高速開発ツールだが、一方で「事業部門のユーザーニーズは思うようにつかめていなかった」(イノベーションプロジェクトの三宅貴美子氏)側面があった。今回、IoTのPoC費用を抑える切り口でプレセールスを行ったところ、「これまで取引実績がなかった事業部門からの強い引き合いがある」(同)ことが判明。Web Performerの販売領域の拡大が見込めると同時に、IoTの本格導入につなげればSI(システム構築)案件の受注にもつながることからサービス化を決めた。
 
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Web Performerを使って開発した
アプリケーション画面の一例

 具体的には、用途に応じたセンサとマイクロテクノロジーが開発するIoT基盤「CUMoNoSU」、可視化/分析の各種ツールなどと、Web Performerを組み合わせることで体系立ったIoTサービスに仕立てている。PoCサービスを活用することで、先行投資を抑制しつつ、投資対効果が確認できた領域から順次SIを伴う本格的なIoT導入へとつなげていく。キヤノンITSでは、2020年までに累計100社から同PoCサービスの受注を目指す。(安藤章司)