柔軟な拡張性でコストを削減

 ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)市場が盛り上がっている。Dell EMC、日本ヒューレット・パッカード、レノボ、シスコシステムズなどが相次いでHCI製品を市場に投入。今後さらなる拡大が期待できるHCI市場に、ネットアップが参戦した。

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近藤正孝
システム技術本部
常務執行役員 CTO

 ネットアップ(岩上純一社長)は、米国で6月5日に発表した同社初のHCI「NetApp HCI」を、国内では10月下旬に発売する。HCI市場で「NetApp HCI」は後発製品となるが、先行製品が抱える課題を解決したという。その課題が「パフォーマンス、拡張時の柔軟性、ほかのITインフラとの連携だ」とシステム技術本部 常務執行役員の近藤正孝CTOは語る。

 複数のアプリケーションで一つのインフラを共有していると、アプリケーション間でパフォーマンスの競合が発生する可能性があるという。そのため、「あるアプリケーションのデータ処理が別のアプリケーションの処理に悪影響を及ぼすケースをしばしばみかける」と近藤CTOは説明する。NetApp HCIは既存のオールフラッシュストレージ製品をベースに開発したため、用途ごとに必要な性能を割り当てるQoS機能を搭載。簡単な設定で性能を確保できるという。

 拡張については、例えばストレージ容量が不足した場合、既存のHCIの多くはストレージ容量だけではなく、コンピューティングノードも同時に拡張する必要がある。NetApp HCIは、ストレージ用とコンピューティング用とノードが独立しているので、一方だけを拡張することができる。そのため、適切なサイズのストレージとコンピューティングノードを個別に追加することができ、効率がいい。
 
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NetApp HCI

 ITインフラとの連携は、パブリッククラウド側で蓄積するデータと、HCIで利用するプライベートクラウドで蓄積するデータをいかに連携させるかを考慮する必要が生じる。NetApp HCIであれば、ネットアップの各種ソフトを併用することによって、簡単にデータ連携ができるという。

 このほか、わかりやすいユーザーインターフェースの導入エンジンを採用することで、これまで400以上あった入力項目を30未満に減らすことができ、導入から30分で運用を開始することが可能だという。

 NetApp HCIは8月下旬に見積りを開始し、10月下旬に受注を開始する予定だ。なお、販売価格は現時点で未定。(山下彰子)