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Zerto、仮想環境とクラウド環境におけるBCやDRの重要性をセミナーでアピール

2017/09/13 09:34

 Zerto Japan(Zerto、松澤正芳カントリーマネージャ ジャパン&コリア)は9月8日、東京都港区のコンラッド東京において、同社の最新動向やパートナー企業の取り組みなどを紹介する「Zerto CON 2017 - 東京」を開催。パートナー企業による講演のほか、クラウドやオンプレミスなどのインフラをテーマにしたパネルディスカッションも行われた。

 冒頭のセッションでは、「Zerto最新情報&5.5のご紹介」と題して、Zertoの松澤カントリーマネージャが登壇。まず、今回のセミナーはアジア20か所、日本では大阪と東京での開催という規模であるとし、Zertoがグローバルカンパニーであることを強調した。ちなみに、ソウルで81人、大阪で42人、東京で171人の申し込みがあったという。

 Zertoは、仮想環境やクラウド環境向けに、BC(事業継続)やDR(災害復旧)をターゲットとしたソリューションを展開している。松澤カントリーマネージャは、それを説明したうえで、同社のコーポレートメッセージである「レジリエンス(Resilience、回復力)」を紹介。予期せぬ事態からの復旧や簡単に変化に適用するための能力といった意味が込められている。

 Zertoのソリューションは、前述のとおり、仮想環境やクラウド環境を対象としている。その背景について松澤カントリーマネージャは、「レプリケーション機能はストレージにおいても提供されているが、仮想化環境で必要とされるレプリケーションは、ストレージとはレイヤが違う。Zertoのソリューションは、ハイパーバイザーのレイヤで機能する」と紹介。そのうえで、オールインワン型のレプリケーション・復旧ソリューション「Zertoバーチャルレプリケーション5.5」における最新機能として、マイクロソフトの「Microsoft Azure」からオンプレミス環境へのフェールバック機能などについて説明した。なお、Zertoは上海にサポートセンターを設立。日本語を含む4か国語に対応しているとのことである。
 

Zerto Japanの松澤正芳カントリーマネージャ ジャパン&コリア

 二つめのセッションでは、「Azure LogAnalyticsによるハイブリッドクラウド管理のベストプラクティス」と題し、米マイクロソフトのクラウド&ソリューション事業本部に籍を置く、大井雄介氏が登壇。セキュリティ対策に「Azure LogAnalytics」が最適なソリューションであるとし、その理由の一つとして「マイクロソフトは世界で最も多くのサイバー攻撃を受けている。だから、攻撃の対処に関するノウハウも世界一。得たデータは人工知能にも実装し、日々アップデートしている」と説明した。デモンストレーションでは、攻撃を受けた場合のアラート表示やログの活用方法などを紹介。「クラウドなので、簡単に試すことができる。30日間の評価版が提供されているので、ぜひ使ってみてほしい」とアピールして、セッションを終えた。
 

マイクロソフト クラウド&ソリューション事業本部の大井雄介氏

 三つめのセッションでは、「『デジタルトランスフォーメーション時代に』 Cisco/NetApp+Zertoが必要な理由は」と題し、ネットアップの高橋千明・コーポレート営業本部ビジネスデベロップメントマネージャーが講演した。高橋マネージャーは、「デジタルトランスフォーメーション時代に対応できないと、企業は生き残れない」とし、企業改革の必要性を訴えた。そのうえで、デジタルトランスフォーメーションで必要とされるのは、「データの可能性を最大限に引き出すこと」とし、そのためには継続的なデータ保護とバックアップが必要だと強調した。
 

ネットアップの高橋千明・コーポレート営業本部ビジネスデベロップメントマネージャー

 続くセッションでは、「ミッションクリティカルシステムにおけるDR/バックアップの必要性について」と題し、ISID-AO エンタープライズITサービス事業部の柴田雄一朗氏が登壇。多くのユーザーは、「クラウドにシステムを置けば、バックアップは何とかしてくれると思い込んでいる」と警鐘を鳴らし、クラウドも停止することがあることから、そのための対処として、オンプレミスと同等の対策が必要だとした。また、ISID-AOではZertoのソリューションをオンプレミスからクラウドへのデータ複製ツールとして活用することがあり、「データの移行時間はユーザーにとって価値を生まない作業であり、その時間の短縮には大きなメリットがある。SIerにとっても競争優位性を確保できる提案になる」と説明した。
 

ISID-AO エンタープライズITサービス事業部の柴田雄一朗氏

 最後に「インフラにするならどれ? ~パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイパーコンバージド、オンプレミス~」と題し、NTTデータグローバルソリューションズ、クライム、CLCP、ティントリジャパン、マイクロソフトでZertoソリューションにかかわる担当者によるパネルディスカッションが行われた。ディスカッションでは、クラウドの流れは確実との意見が大勢で、今後はクラウドからクラウドへの移行が始まるといった意見もあった。パネルディスカッションの終了後は、質問コーナーとなり、セミナー参加者が終了時間ぎりぎりまで積極的に質問していた。
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外部リンク

Zerto Japan=https://www.zerto.com/jp/

日本マイクロソフト=https://www.microsoft.com/ja-jp

ネットアップ=http://www.netapp.com/jp/index.aspx

ISID-AO=http://www.isid-ao.co.jp/

NTTデータグローバルソリューションズ=https://www.nttdata-gsl.co.jp/