成長株は日本、積極的に投資

 米国のボストンとイスラエルのヘルツリーヤに本社を構えるバックアップソフトメーカーのZertoは、アジア市場でのビジネス拡大に力を入れている。当面は、売上高が2倍で成長することを見込んでおり、なかでも日本を成長株に据えて積極的に投資。販社向けの支援プログラム強化も視野に入れている。

 データ量の増大に加えて、社内のさまざまなデータを消失させないために、今やあたりまえとなったデータのバックアップ。大手バックアップメーカーの製品ラインアップの充実による、シェア拡大の取り組みが進められている。一方、新興メーカーが他社との差異化を明確にしたユニークな製品の発売による新規顧客の獲得など、市場の競争は激しさを増している。2009年に設立、2年後の11年に製品を発売、日本での本格的なビジネス展開は15年からというZertoは、バックアップ市場のなかで新興メーカーの位置づけ。市場シェアは決して高くはないものの、売上高は毎年倍増と順調に伸びている。

 主力製品である「Zerto Virtual Replication」は、仮想化やクラウドなど、環境で動作するアプリケーションに適したデータプロテクションツールとして導入顧客が増えており、「新規顧客は四半期ごとに最低でも50社は増えている」と、本社でアジアパシフィックと日本を担当するアンドリュー・マーティン・バイスプレジデントは自信をみせる。日本では、今年1~3月に10社の新規顧客を獲得している。

 Zertoが、さらなるビジネス拡大の地域として捉えているのがアジアで、「日本のユーザー企業や販売パートナーは要求が高く、当社にとっては製品の質向上にもつながる。そういった意味で、日本を最重要地域と位置づけている」という。そのため、日本法人の人員を来年までに2倍の規模に増やすことを計画している。また、日本市場に適した製品の投入、販社に合わせた日本独自の支援プログラムなどを検討している。
 
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アンドリュー・マーティン
バイスプレジデント

 マーティン・バイスプレジデントは、「ほかの地域に比べると、日本は仮想化やクラウドの浸透率が低い。逆にいうと、新規顧客が多いということだ。当社は、外資系という点で理解されるのに時間がかかるかもしれないが、製品や販売に対する取り組みを理解してもらって、18年には当社のアジアパシフィックビジネスのなかで、オーストラリアに次ぐ市場に日本を育てていく」との方針を示している。(佐相彰彦)