【上海発】中国の大手通信事業者中国移動通信(チャイナモバイル、尚冰会長)は、第5世代移動通信システム(5G)の大規模試験網を2018年に整備する計画を、2月26日から3月1日にかけて、スペイン・バルセロナで開催された世界最大規模の携帯端末見本市「Mobile World Congress」(MWC)で発表した。(上海支局 齋藤秀平)

 計画によると、18年は杭州、上海、広州、蘇州、武漢の5都市で実証試験に着手する。中国国内のほかの各都市では、100以上の5G基地局を建設し、このうち北京、成都、深センなど12都市で、5G関連のデモンストレーションの実施を予定している。

 チャイナモバイルの尚冰会長は、公式ホームページに出した談話で、5Gの産業への活用で、主導権の獲得を目指す考えを強調。さらに、5Gの技術がカギを握る自動運転関係の開発を加速させる方針を示した。

 中国は、5Gを国の重要項目に設定。チャイナモバイルだけでなく、ほかの大手通信事業者の中国電信集団(チャイナテレコム)と中国聯合網絡通信集団(チャイナユニコム)も、大規模な投資をして5Gの開発を進めている。

 人民日報によると、中国の3大通信事業者の開発レベルは「第三段階」に入っている。18年末には産業分野で5Gの主要部分がほぼ商用化できるレベルに達し、19年に5Gネットワークの建設が始まり、20年に正式に5Gの商用化が始まる計画という。

 5Gをめぐっては、IoTや自動運転を支える技術として、世界中で実用化に向けてし烈な開発競争が繰り広げられている。日本では、20年の東京五輪・パラリンピックでの実用化を目標に、産学官が一体となって実証実験などに取り組んでいる。