日本市場でも攻勢

 米シネックスが、クラウド・ソリューションに特化した販社向けポータルサイト「CLOUDSolv」の展開に力を注いでいる。同サイトは、発注や契約一覧、更新、顧客管理などのツールを提供し、リセラーはクラウドビジネスを行う際の負担を解消することが可能。プロビジョニングも提供し、ユーザー側でアクティベートしたり、初期設定したりする必要がない。クラウド関連の事業を統括するRob Moyerバイスプレジデント(VP)に、米国の状況や日本市場での展望について聞いた。

──Cloudsolvは、米国ではどれほど実績をあげているのか。
 
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Rob Moyer VP,
Cloud Services, Mobility & IoT

 具体的な数字は明かせないが、収益は相当いい。すでに米国では数千のパートナーが利用している。そして、このうちの大きなパーセンテージは、5年前は取引をしていなかったリセラーだ。

──競合のディストリビュータもクラウド事業に注力するなかで、パートナーがシネックスに頼る理由は何なのか。

 テクノロジーのアーリーアダプタだからだ。シネックスは、シリコンバレーのベイエリアに本社を構える。そこには、世界トップレベルのIT企業が集中し、常にお互い刺激を与えながら、最新のトレンドや技術を発掘している。社内にはスキルをもった開発者やエンジニアを擁していて、他社よりもいち早くそれらを吸収してパートナーに提供できる。

 例えば、コンテナ仮想化ツールのDockerだ。シネックスは、市場が盛り上がる以前に、米国の商用利用におけるディストリビューションに着手した。米国で展開しているクラウドコミュニティを通じて、参加している50%以上のパートナーがコンテナ技術に注目していることがわかっていたからだ。常に最新技術に触れて、市場に広がっていない分野にいち早く着手すれば、パートナーも大きな収益を得るきっかけになる。これがシネックスの強みだ。

──日本でCLOUDSolvは2016年2月に開始した。どうみているのか。

 まだ初期段階にあり、大きなポテンシャルを感じている。米国やカナダと比べて遅れているが、例えば、日本は米国と比べてインターネットが速いなど、すぐれた面も持ち合わせている。日本のいいところと米国の最先端のテクノロジーを組み合わせれば、新しいビジネスをつくっていけるはずだ。

──日本の競合もクラウドに力を注いでいる。彼らに勝てるのか。

 すばやく情報やトレンドをキャッチし、技術にフォーカスして、競合が手をつけていないターゲットや市場に踏み込んでいく。これで勝てるとみている。

 また、現存の競合はマインドセットが異なるため、正直気にしていない。いま支援している小規模なパートナーが大きく成長して競合になることの方が脅威だ。もちろん、ソフトバンクやダイワボウは尊敬しているが、彼らの対策に終始するのではなく、シネックスはあくまで自分たちの方向にマインドセットを置いていく。(真鍋武)