日本貿易振興機構(ジェトロ)は、スタートアップ企業を対象とした支援拠点「ジェトロ・グローバル・アクセラレーション・ハブ」を中国・上海市に開設し、5月29日に現地でメディア向け説明会を開催した。中国国内では、深セン市に続いて2か所目。

ジェトロ上海事務所の小栗道明所長

 ジェトロ上海事務所の小栗道明所長は、「イノベーションをいかに取り込むかが世界各国の課題になっている。日本もスタートアップ企業の活性化を目指しており、その一環で今回の事業をスタートすることにした」と紹介。「中国が重視しているスタートアップとイノベーションを、日本経済の発展に向けた活力にしていきたい」と意気込みを語った。

 同拠点は、日本企業だけでなく、中国企業向けの支援メニューも設けているのが特徴。5月に開始した日本企業向けメニューでは、個別面談やパートナー候補の紹介、共有オフィススペースの一定期間の提供などを用意している。中国企業には、対日投資情報を発信したり、日本の大企業との連携を促進したりする。いずれも無料。
 
匠新 Takumi Innovatorsの田中年一創業者CEO

  説明会では、日中でスタートアップ支援などに取り組む匠新(ジヤンシン) Takumi Innovatorsの田中年一創業者CEOが、拠点事業の受託事業者として参加。中国国内各都市の動向などを示し、「最近は深センだけに注目が集まりがちだが、深センだけを見ていては中国全体の動きを見誤ってしまう。ほかの都市にもしっかり目を向けるべきだ」と上海拠点の重要性を訴えた。

 ジェトロは現在、米国、シンガポール、インド、アラブ首長国連邦、イスラエル、フィンランドでも同様の拠点を設置している。