クラウドアプリケーションをAPIで連携させ業務改善や自動化を進めようという動きが盛り上がってきた。業務ソフト大手のピー・シー・エー(PCA)は、6月初旬から7月末にかけて、パートナー、ユーザーの双方を対象としたイベント「PCAフェス2018!クラウド&ソリューション」を全国11都市で開催する。基幹業務をSaaSでカバーするPCA製品や、パートナー企業のクラウドソリューションを展示するとともに、それらを業務改善に生かすモデルケースを示すセミナーも同時開催する。6月13日の東京会場には、約660人が来場し、近年で最大の盛り上がりをみせたという。PCAは、基幹業務システムのクラウド化とウェブAPIによる他のクラウドサービスとの連携、さらにはRPAも組み合わせることで、中小企業でも現実的なコストでバックオフィス業務を飛躍的に効率化できる時代が来ていることを強くアピールした。

「PCAフェス」で業務ソフトの新しい可能性


 PCAのセッションでスピーカーを担当した伊藤真一郎・パートナー&広域事業部次長SIパートナー営業推進課統括責任者兼RPA推進チーム推進担当は、「PCAクラウドはクラウド基幹業務ソフトの市場を他社に先駆けて開拓し、リリースから11年を迎え、導入実績も1万法人を突破した。クラウドはTCOの削減に寄与するケースが多く、資産ではなく経費として計上できるため財務バランスが改善することも多い」と、基幹業務ソフトをSaaSで利用するメリットをあらためて強調。さらに、「PCAクラウドは『Web―API』により基幹業務のデータと外部のさまざまなクラウドサービスをつなげて、業務プロセスを自動化できる範囲を拡大したり、より多くの場面でビジネス上の意思決定に役立てられるソリューションを構築することが可能になる」と説明した。PCAクラウドとWeb―APIを活用した具体的な連携モデルとして、販売管理の「商魂DXクラウド」とECサイト、POSレジアプリ、サイボウズの「kintone」やSCSKの「CELF」といった業務アプリ作成・運用プラットフォームなどを連携させたうえで、マイクロソフトの「Power BI」を使って受注・売上データを分析・ビジュアライズするといった事例を紹介した。

 また、CELFは独自のRPAエンジンを実装しており、PCAとSCSKは、PCAの基幹業務ソフトとCELFのRPAエンジンを組み合わせた中堅中小企業向けRPAソリューションのPoCに取り組んでいる。伊藤次長はRPA活用の可能性にも言及し、「定型業務や大量データの入力やチェック作業、繰り返し作業、排他処理、複数のシステムへの同内容の転記作業などはRPAに非常に適している」と解説。自社内の取り組みとして、取引先からの発注明細と売上明細との突合作業の自動化や、保守契約更新の見積書の自動作成などにRPAを活用していることを紹介した。また、Web-APIとRPAを組み合わせて、販売管理システムに受注・売上伝票を登録すると商品配送のための送り状を自動発行する仕組みも構築できることを例示した。(本多和幸)