【上海発】米司法省は1月28日、中国の華為技術(ファーウェイ)と孟晩舟・最高財務責任者(CFO)を起訴し、カナダに対して孟CFOの引き渡しを正式に要請した。中国国内では、政府が中心となって米国を批判しているが、国民の中では賛否両論が巻き起こっている。(上海支局 齋藤秀平)

孟晩舟CFO(ファーウェイのウェブサイトより)

 中国外交部の耿爽報道官は記者会見で、「米国は政治的な企みによって、中国企業の経営を押さえつけようとしている」とした上で、米国の対応について「中国国民の合法的な権利や利益に対する重大な侵害だ。孟CFOに対する逮捕令をただちに無効にし、正式な引き渡し要求を撤回するべきだ」と改めて求めた。
上海市内のファーウェイの店舗

 複数のメディアによると、ファーウェイと孟CFOは、米国のイランに対する制裁に違反した罪などに問われている。ファーウェイは声明で「当社に対して行われた起訴を遺憾に思う」とし、「起訴で述べられているような米法に反する行為を、当社または当社の子会社や関係会社が行ったということを当社は否定し、孟(CFO)によるいかなる不正とみなされる行為も把握していない」などと主張した。

 中国メディアは、今回の起訴について大きく報道した。中国共産党の機関紙人民日報系の環球時報は、起訴を受けて自社サイトに社説を掲載し、「米国はヒステリックだ」などと批判した。さらに、中国の短文投稿サイト微博(ウェイボ―)には「米国は全力でファーウェイを叩き潰す決心をした。米国はこんなことをして、国際的なルールにどれほどのダメージを与えるかを全く考えていない」とつけ加えた。

 ウェイボ―では、ユーザーも大きく注目しており、あるユーザーは「中国人は、米国のスマートフォンも中国のスマートフォンも買いたいと思っているが、米国がこれからも中国を阻止するなら、これからはファーウェイの製品を買う」と米国の対応に不快感をあらわにした。一方、別のユーザーは「中国は、国家の力を使ってグーグルを叩き潰した。中国も米国も、やっていることは同じだ」と冷ややかな姿勢を示した。