【上海発】中国のスマートフォンメーカーが、高級機種の拡充を進めている。中国国内のスマホ市場の縮小が続く中、売り上げが確保できる高級機市場でのシェア拡大が狙いで、影響力が大きい外国勢に真っ向から挑む方針だ。(上海支局 齋藤秀平)

 最大手の華為技術(ファーウェイ)は、最新モデルのMate 20シリーズを中国で発売した。湾曲ディスプレーや世界初のワイヤレス逆充電機能などが特徴で、店頭での価格は「Mate 20 Pro」が日本円で8万7000円~10万円に設定。ポルシェと協業した最上位の「Mate 20 RS」は約19万円で発売される見通しだ。

 中国政府系のシンクタンク中国信息通信研究院によると、中国国内の携帯電話市場は縮小傾向が続いている。9月の携帯電話出荷台数は、前年同月比88.3%の約3900万台で、4カ月連続で2桁減となった。

 出荷台数が右肩下がりとなる中、「ユーザーの忠誠度が高い」(人民網)と継続的な需要を期待されているのが高級機市場だ。人民網によると、中国では4000元(約6万4000円)以上の機種が高級品に分類され、これまではアップルとサムスンが独占していた。
 
世界初のワイヤレス逆充電機能

 中国メーカーのスマホは、これまで低価格モデルが多かった。しかし、市場の動向を考慮し、高級機市場に照準を合わせる動きがファーウェイ以外にも広がっている。1000~2000元台のモデルが主力の小米(シャオミ)は、磁石によるスライド機能を搭載した「MIX 3」(3299元から)のほか、故宮博物院と協力した同モデルの特別仕様版(4999元から)を投入する。またOPPOは、4000元を超える「R17 Pro」や「Find X」を打ち出している。
 
ファーウェイのMate 20 Pro

 調査会社のIDCによると、ファーウェイは高価格帯のP20シリーズの販売が好調で、2018年4~6月の世界のスマホ出荷台数で、初めてアップルを抜いて2位になった。中国メーカーにとっては、世界市場で躍進するためには、高級機種での成功は重要な要素で、スマホの高級化は今後、ますます進む可能性がある。