エクスペリアンジャパン(エクスペリアン)は5月28日、アジア太平洋地域(APAC)での最新の不正対策防止の市場調査「Global Identity and Fraud Reportアジア太平洋地域版」を、4月23日にリリースしたと発表した。

 APACの6000人近い消費者によると、大多数(71%)がオンライン体験の最重要要素として「セキュリティ」を挙げ、「利便性」(20%)と「個別化」(9%)が続く。日本では60%の消費者がセキュリティの重要性を指摘している。また、APACの590の企業のうち、50%が過去12カ月間でオンライン不正関連の損失増加を経験(アカウント乗っ取り攻撃や不正なアカウント開設が含まれる)していた。
 
【参考】調査質問項目:あなたにとってオンライン取引の中で最も重要なサービスは次のどれですか

 日本に関しては、先進的なテクノロジーやデジタルインフラは不足していないものの、現金が価値を守るセキュリティ度の高い手段として捉えられているため、これまでデジタル決済への移行がAPAC内では遅れをとっている。今回のレポートで、日本の消費者が求めるデジタル取引での利便性への要求は、APACで一番高い数値(35%)を示している。5G移動通信システムの導入に向けてのデジタル化に伴う利便性、消費増税で進むキャッシュレス化対応などからセキュリティ重視と利便性のさらなる両立が、この調査項目で顕著に現れていることが分かる。

 組織が用いるセキュリティ手段は依然として従来型のものだが、今回の調査レポートによれば、新しいテクノロジーと高度な認証ソリューションは消費者から好意的に受け止められている。実際、オンラインバンキング中に何らかのバイオメトリクス認証体験をもつAPACの消費者のうち75%は、それらのセキュリティ対策に高い信頼を示していた。

 透明性は、相互信頼を築くうえでもう一つの重要な決定要因となっている。APACの消費者の81%が、情報の使用方法に関して企業の完全な透明性を期待。一方、APAC企業の58%が消費者への啓蒙や取引条件の簡潔な説明方法、消費者が自身の個人データを安心に管理できるためのサポートなど、透明性を強調するためプログラムへの投資拡大を予定している。