週刊BCNは2月20日、都内でSIerやNIer向けセミナー「東京五輪イヤーで待ったなし!本質的な働き方改革を実現する遠隔会議ソリューショ ン」を開催した。医療用ディスプレイや映画館のスクリーンなどの世界的な大手ベンダーであり、エンタープライズIT市場ではワイヤレスプ レゼンテーションシステム「ClickShare」などを主力製品とするバルコが協賛。業務の生産性向上に直結する“会議改革”の重要性を訴えると ともに、従来にない手軽さと利便性でコラボレーティブなリモート会議環境を実現する製品としてClickShareの最新モデルなどを紹介した。

 バルコがまず参加者に訴えたのは、「即時かつ手軽に実行できる働き方改革として会議の在り方に着目すべき」という点だ。登壇した同社コラボレーション事業部の伊東将来・セールスマネージャーは、「働き方改革の重要性は多くの企業が認識しているが、社内制度の改革や、ICTインフラの整備などは負荷が大きい取り組み。一方で、企業で働く人が業務時間内で最も時間を費やしているのが会議。当社のグローバルでのオンライン調査では、会議の30%の時間しか本来の目的に使われていないという結果が出ている。会議を変えることが最も身近ですぐに実施できる働き方改革と言える」と指摘した。

 また特に日本では、会議室が少なく、必要な時に会議が開けないという課題を感じている人が調査対象の3分の2に及んでいる状況も紹介し、「わずかな空き時間、空きスペースを活用してサッと集まり、ToDo確認やちょっとしたアイデアの意見交換をするハドルミーティングの有効性が明らかになってきており、そのためのスペースを配置すべきという考え方が広がっている」とした。
 
バルコ 伊東将来 セールスマネージャー

 伊東セールスマネージャーはその上で、会議手法の変革やスペースづくりでユーザーに豊富な選択肢を提供できるツールとしてClickShareを紹介。会議参加者の手元のデバイスの画面を簡単に共有できるソリューションで、会議スペースのディスプレイに接続するベースユニット(本体)と、各参加者のデバイスのUSBポートに接続するだけで使える専用ボタン「ClickShare ボタン」で構成される。ベースユニットはディスプレイ共有専用の無線ネットワークを構築するアクセスポイントの役割を担い、参加者は自分のデバイスに接続したClickShareボタンを押すだけで、ワイヤレスでその画面をベースユニットに接続されたディスプレイに投影できる。

 「会議用資料の印刷や、会議用のPCに資料を集約するなどの余計な事前準備が必要なくなるし、ギリギリのタイミングまで最新の資料に修正できる。さらにClickShareによる画面共有の手軽さは会議を全員参加型にして一方通行の会議でなくすることにも貢献できる」(伊東セールスマネージャー)という。また、「ディスプレイ接続時の解像度やアスペクト比などの設定、配線などの煩わしい作業も必要ないため、会議室だけでなくさまざまなスペースに導入可能で、ハドルミーティングのような気軽なコミュニケーションを促進する効果も見込める」と強調した。

高品質な遠隔会議システムを
安価に

 これを受け、バルコの筒井孝司・同事業部シニアセールスマネージャーは今年1月に発表し、4月に発売予定であるClickShareの新製品「CXシリーズ」を中心に、ClickShareの進化を解説した。
 
バルコ 筒井孝司 シニアセールスマネージャー

 CXシリーズは遠隔会議に対応すべく機能を強化したという。「Skype」「WebEx」「Zoom」「Microsoft Teams」「Google Hangouts」などさまざまなウェブ会議アプリケーションに対応し、カメラやマイクなど遠隔会議で使用するUSB周辺機器もベースユニットで統合的にコントロールできる機能を備えた。ClickShareボタンも「ClickShare Conferenceボタン」として進化し、会議参加者は手元のデバイスのUSB端子にこれを接続するだけで、「カメラ映像や音声がPCベースのものからベースユニットに接続しているUSB周辺機器のものに自動で切り替わる」(筒井セールスマネージャー)。

 これによって、例えば2カ所のオフィス間で遠隔会議を行う場合、それぞれの会議室で参加者のうち1人だけがウェブ会議アプリケーションを立ち上げ、その画面をClickShareを通してローカルで共有することで、遠隔会議システムを実現できるという。筒井セールスマネージャーは、「会議室同士の接続はPCが1対1でつながることになるので音声はクリアになり、ハウリングの心配がない。さらに、ネットワークの負荷が高まって接続が切れたりといったリスクもなくなる。高品質な遠隔会議システムが安価に構築できる」と話した。
 
ClickShare CXシリーズのデモも

 さらに、従来のように自分のデバイスの画面を会議室のディスプレイに投影するだけでなく、他の参加者が投影しているコンテンツを手元のデバイスで表示することもできるようになったほか、表示させるウィンドウの選択機能やスナップショット機能なども搭載。各会場の会議参加者全員が遠隔地とスムーズにコラボレーションするための機能を付加したことを、デモを交えて説明した。

 また、日本市場でリセールパートナーの拡充に取り組んでいることも強調し、新たなパートナープログラムを整備してパートナー支援に注力していく意向を示した。
 
シネックスジャパン 大塚健一郎 部長

 セミナーでは、大手ディストリビューターであるシネックスジャパンの大塚健一郎・第2プロダクトマネジメント本部PM3部部長が登壇し、UCソリューション市場の動向と同社の戦略について解説した。大塚部長は、クラウド型の遠隔会議プラットフォームの台頭によりICTインフラ整備のコストや負荷の面で“会議改革”のハードルが下がっていることを指摘。ハード、ソフトを問わず会議改革を支援する網羅的なソリューションをラインアップし、重点分野として拡販に注力していく方針であることを強調した。