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公募価格7割上回る初値、SNS投稿監視などのアディッシュが東証マザーズに上場<新規上場企業の横顔>

2020/03/27 16:27

 アディッシュ(江戸浩樹代表取締役)は3月26日、東京証券取引所マザーズに上場した。上場初日の初値は、公開価格1230円を70.8%上回る2101円、終値は1780円だった。

アディッシュのWebサイト

 アディッシュグループは、同社と連結子会社2社(アディッシュプラス、adish International Corporation)で構成され、「つながりを常によろこびに(Delight in Every Connection)」というミッションのもと、ソーシャルメディアやコミュニケーションサービスなどを介して人と人がつながるからこそ起きる課題を解決し、利用者にとって健全で心地よい“居場所”をつくることを目的としたカスタマーリレーション事業を展開している。カスタマーリレーション事業の主なサービスは、「ソーシャルアプリサポート」「インターネットモニタリング」「スクールガーディアン」の3つとなる。

 ソーシャルアプリサポートは、利用者からの問い合わせに対し、アプリやサイトを運営する企業に代わって電話、メールやチャットを利用して対応するカスタマーサポートサービス。カスタマーサポートサービスは、サービスの性質上、同社だけでは判断ができない問い合わせについて顧客企業と常に連携し、協議や判断を仰ぐ必要がある。こうした連携や情報共有を確実・迅速に行うために、同社では顧客企業との連携システムを独自開発し提供することで、カスタマーサポートサービスでの対応の質とスピードを両立している。

 インターネットモニタリングは、利用者による投稿機能のあるオウンドメディアやライブ配信動画、ソーシャルメディアなどに対して、利用者の行う投稿を24時間体制でモニタリングし、不適切なものが発見された場合に注意、報告、警告、非表示化などの対応を行うサービス。モニタリングの実施にあたっては、同社の監視基準の設計専門家による基準設計を顧客企業ごとに行うことで、顧客企業の理想とする体制の実現をサポートしている。

 スクールガーディアンは、学校生活上の課題となり得るネットいじめの可能性がある書き込みやインターネットでの個人情報流出をモニタリングして、生徒指導に生かしていくコンサルティングサービス。学校に関連すると思われる書き込みの目視モニタリングや、各学校と自治体に対して匿名で通報ができるサービスを提供することで、学校生活上の課題解決を支援している。

 同社グループでは、創業間もないスタートアップ企業から時価総額1000億円を超える大手企業まで幅広いサービスを提供することで、安定的な成長を続けるとともに、ソーシャルメディア領域、ソーシャルアプリ領域、シェアリングエコノミー領域、Fintech領域、MaaS領域といった同社グループの重点事業領域でのサービス提供ノウハウを集約してきた。

 今後は、引き続き重点事業領域に向けたサービス提供ノウハウを活用した最適・最新のサービス提供を目指すとともに、同社グループの重点事業領域で事業を展開している顧客企業に対し、顧客企業のサービスの初期段階からカスタマーリレーションのパートナー企業として同社グループのサービスを提供することで、顧客企業のサービス成長に寄与し、同社グループの付加価値をさらに高めていくことを目指す。

 20年12月期の連結業績予想については、売上高31億4700万円(前期比25.8%増)、営業利益1億8700万円(43.2%増)、経常利益1億8000万円(33.6%増)、当期純利益1億800万円(17.7%増)を見込んでいる。
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外部リンク

アディッシュ=https://www.adish.co.jp/