サイボウズは12月3日、年齢や役職などを問わず自薦・他薦含む社内公募で、次期取締役候補を選出すると発表した。法律順守の上で今回のような取締役候補の選出方法を新たに取り入れることで、新しいコーポレートガバナンスの実現に挑戦していく。

 現在の会社法では、株主が取締役を選び、取締役が事業の執行者を選び、執行者が従業員を雇うという権限の構造になっている。しかし、サイボウズが目指しているティール組織のような自律分散型の組織では、一人一人は対等な人間であり、統治の権限を設定しなくても、徹底的な情報共有と対話によって問題を解決できるとしている。

 会社法により、次回株主総会で取締役候補が承認されるが、サイボウズでは、「誰もが取締役の役割を担う」という考え。徹底的に情報をオープンにし、一人一人が自立心をもって質問責任を果たし、意思決定者がオープンな場で説明責任を果たす。それにより、株主に選任された取締役のみによるガバナンスを超える組織が実現できると考えている。そこで、サイボウズでは、会社法に沿って組織運営をしながら、「取締役は、理想の番人として選任される」という新しいマネジメントに挑戦することにした。

 このため次期取締役は、新しい組織のチャレンジに賛同し、「取締役」という権限を法律上は与えられながらも、これを手続き的な場面以外で使わない、強い心が求められる。選任基準についても、ビジネスの経験ではなく、サイボウズの理想とする風土である「理想への共感」「公明正大」「多様な個性を重視」「自立と議論」を理解し、「理想の番人」として実行していける人を公募することとした。

 今回の取り組みは、世界的にもあまり例のない、歴史に残るチャレンジになるとしている。