エフセキュアは、2022年1月に法人事業において新ブランドを確立する。2月以降、欧米で各種イベントを実施。国内では3月中旬からパートナー向けの説明会などを行い、その後、新ブランドで製品を展開していく予定だ。
ユハニ・ヒンティッカ・プレジデント兼CEO
同社のユハニ・ヒンティッカ・プレジデント兼CEOは、新ブランドの確立について「これまで法人事業とコンシューマー事業を同じブランドで展開してきたが、双方のビジネスをより成長させるため、法人事業を独立したブランドで展開していく。また、当社は老舗アンチウイルスベンダーのイメージが定着しているが、最近のサイバーセキュリティ市場の中身が多様化しているため、新たなイメージを打ち出したい」と語った。
現状、新ブランドの名称は非公開。22年1月下旬に発表し、2月上旬のRSAカンファレンスでローンチイベントを開催する予定。国内では3月中旬からパートナーとメディア向けにロードショーを行い、コンセプトを含め詳細を説明する。なお、「新ブランドは法人事業のみで、コンシューマー事業に変更点はない」という。
11月15日に開催した記者会見では、法人事業の現状にも言及した。今年度(21年12月期)における法人事業の売上高は前期比10%弱の成長を見込む。リモートワークの拡大やクラウドサービスの利用増加により、セキュリティへの需要が高まっていることを成長要因として挙げる。
中堅・中小企業に対しては、MSPなどのプロバイダー経由でサービス提供やサブスクリプション商材の提案に注力している。一方のエンタープライズについては、金融や製造などの注力分野を設け、専門チームによる業界標準や、規制に対応するためのコンサルティングからソリューション導入までを支援していると説明した。(岩田晃久)