米Dell Technologies(デル)のチャック・ホイッテン・共同最高執行責任者(Co-COO)が10月に来日し、国内の報道関係者のインタビューに応じた。業績が好調であることに触れるとともに、エッジやマルチクラウドなどの新たな領域に注力することでさらなる成長が可能との考えを示した。
チャック・ホイッテン 共同最高執行責任者
同社の2023年度上期(22年2-7月)売上高は前年同期比12%増の525億4100万ドル。世界的にIT投資の意欲は旺盛で、PCを中心としたクライアント事業と、サーバーなどのインフラストラクチャー事業の両方で二桁成長を達成した。
日本など一部の成熟市場ではオンプレミスのサーバー出荷台数が頭打ちとなっているが、ホイッテンCo-COOは「ユーザーは購買に慎重にはなっているが、DX投資は止まらず、継続してコンピューティングリソースは必要」と述べ、「サーバーは長期的に見て成長事業だ」と力を込めた。
同社は、「PC」「コンピュート&ネットワーキング」「ストレージ」の3事業を“コア”領域のビジネスとし、その規模は年間で約1050億ドルに上る。ホイッテンCo-COOは、同社がこの領域におけるリーダーであるとしながらも、コアビジネスの全世界の市場規模は約7200億ドルであり、「成長の余地がある」と語った。
今後伸ばしていく“グロース”領域のビジネスとしては、「エッジ」「テレコム(通信事業者)」「マルチクラウド」「データマネジメント」「セキュリティ」「AI/機械学習」の6つを挙げた。これらは、強みを生かしながら戦略的に新たなソリューションをつくっていく取り組みだ。
(日高 彰)