データセキュリティやデータ管理ソリューションを展開するCohesity Japanは1月25日、記者会見を開き、SaaS型製品群「Cohesity Cloud Service」の提供を開始したと発表した。国内ではまずバックアップソリューション「DataProtect」と、データ隔離・復旧ソリューション「FortKnox」を提供し、追加のソリューションを順次リリースしていく予定。クラウド、オンプレミスの環境を問わずデータを一元的に管理し、セキュアなデータ保護を実現するとした。
Cohesity Cloud Serviceはデータのバックアップ、分類、隔離、セキュリティ、脅威の検知、復旧の機能を単一のクラウドプラットフォームを通じて行うサービス。Cohesityのオンプレミス製品と同一のユーザーインターフェースで管理できる。
伊藤俊明 社長
国内に提供するDataProtectは、ハイブリッドクラウド環境のデータをバックアップし保護する。「Amazon EC2」「Amazon RDS」などのクラウドのデータや、オンプレミスのデータ、「Microsoft 365」といったSaaSのデータなど、さまざまなワークロードをサポートし、一元的に管理できる。また、AIによるランサムウェア攻撃の検知機能も備える。
FortKnoxはデータ隔離・復旧ソリューション。通常時はネットワークから遮断され、かつ変更不可の状態でデータを保存し、復旧に必要な時のみアクセスできる仕組みを持つ。
同社の伊藤俊明社長は、従来のデータ管理では、保存場所が分散していることで複雑化し、セキュリティの確保が難しくなっていると指摘。その上で「データ管理を集約し、保存している領域を徹底的にセキュアにすることで、攻撃に遭ってもデータは保護できる」とした。
伊藤社長は、日本法人のビジネスの状況についても説明した。2019年の設立以来、成長を維持できているとし、販売パートナーの獲得も順調とした。同社はこれまでの大阪拠点に加え、22年に東北、北海道、名古屋、福岡に拠点を開設した。伊藤社長は「ローカルの顧客やパートナーの声を密に聞くことができるようになった。今後もメーカーとしての手厚いサポートに力を入れていく」と述べた。
(大畑直悠)