日本HPは4月18日、最高性能のデスクトップワークステーション「HP Z8 Fury G5」など、10製品を発表した。IT部門がワークステーションを遠隔で管理できる「HP Anyware Remote System Controller」も新たに売り出す。製造業や建設業などで進むハイブリッドワークを支援するためのラインアップをそろえた。
一つのCPUに最大56コアを搭載したHP Z8 Fury G5は、部品の冷却と静音性を保ちながら、高度なワークフローにおいて強力なパフォーマンスを実現した。きょう体内のスペースを有効活用することで4枚のハイエンドダブルワイドGPUの搭載が可能で、2TBのDDR5メモリを採用。複雑なディープラーニングなどにも対応可能なハイエンド製品に仕上げた。
モバイル製品では「HP ZBook Fury G10」など5製品を発表。ハイブリッドワークがより快適になるよう改良し、バッテリの使用状況を学習し最適化する機能や、ビデオ会議でよりリアルに近いやり取りができるようになる視野角88度の広角カメラを採用した。
HP Anyware Remote System Controllerは、ワークステーションをリモート管理するためのサブコンピューターの位置付け。同社ワークステーションの最上位モデルは高出力電源を搭載しており、データセンターへの設置を想定した性能となっているため、外部に設置しリモートで管理する需要に対応した。
大橋秀樹 部長
パーソナルシステムズ事業本部クライアントビジネス本部バリュービジネス部の大橋秀樹部長は「高性能なワークステーションへリモートアクセスできるようになり、ワークステーションのモバイル化が進み、お客様が求めるスペックなどのニーズも細分化している。それに応えられるポートフォリオをそろえた」と説明した。HP Z8 Fury G5は、製造業では解析業務などでの利用を想定。従来は複数マシンが必要だった多様な解析作業を1台で対応できるという。また、ワークステーション端末でリアルタイムレンダリングが可能になるため、製造業の設計やデザイン部門などに提案したい考えだ。大橋部長は「ハイエンド製品のリプレイスで需要が大きく期待できる」と述べた。
(堀 茜)