サードウェーブは7月3日、法人向けワークステーション(WS)とPCの新機種として9モデルを発表、同日付で提供を開始した。最新のCPUを搭載するなどして高速処理を実現、企業のAI活用を支援する。
クリエイター向けブランド「raytrek」の新機種として、WSの2モデル、ノート型PCの4モデルを発売した。WSのハイエンドモデルとなる「raytrek Workstation N8630」は、CPUに米AMD(エーエムディー)の「AMD Ryzen Threadripper Pro 7965WX」を採用。高性能なマルチコアCPUを搭載したことで複雑なデータ処理や高度なグラフィックス作業が可能で、最大4基の米NVIDIA(エヌビディア)の「NVIDIA RTX 6000 Ada GPU」を搭載できる。AI開発、映像処理といった場面での活用を想定する。
井田晶也 COO
ノートPCでは、CPUに米Intel(インテル)の「Core Ultra 7 155H」を採用した2モデルと、「Core i7-13620H」採用の2モデルをそれぞれ売り出した。最上位モデル「raytrek R6-MT」は、エヌビディアの「GeForce RTX 4060 8GB Laptop GPU」を搭載し、生成AIの処理能力が大幅に向上するとした。
「THIRDWAVE」ブランドからも新たにCore Ultra 7 155Uを採用した14型と16型ノートPCの販売を開始した。軽量かつ長時間駆動が可能なバッテリーを搭載し、ビジネスシーンでの利用を想定する。同ブランドからは、小型デスクトップPC「THIRDWAVE HG3024」もリリースした。
販路について取締役の井田晶也・最高執行責任者(COO)副社長執行役員は「現在の法人営業の8割がハイタッチ営業だ。今後は、パートナーの力を借りて自治体などに導入していきたい」と抱負を述べた。全国のドスパラ店舗を法人向けの窓口にすることも検討中だとし、展示会への出展などを通じてマーケティング活動の強化を進めていくと話した。(岩田晃久)