ドキュサイン・ジャパンは7月24日、デロイトトーマツコンサルティング(デロイト)とアライアンス契約を締結したと発表した。契約に関するさまざまなプロセスを一元管理する契約ライフサイクル管理(CLM)基盤「Docusign CLM」の国内での販売を拡大させることが狙いだ。
Docusign CLMは、契約書作成や文書管理など締結の前後も含めたワークフローを構築できるほか、ERPやCRMといったさまざまな外部システムと連携可能な点が特徴。電子署名ツールなどのポイントソリューションに対し、契約に関するプロセスを見直す中で導入する必要があることから、デロイトのBPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)のコンサルティングと連携して提供する。
竹内賢佑 社長
同日に開いた説明会で、ドキュサイン・ジャパンの竹内賢佑社長は「契約業務の変革には、基盤と人、プロセスの三つが必要だ。われわれは基盤を提供し、デロイトがコンサルタントやエンジニアといった人の部分を担って、最適なプロセスを構築する。複数部門を横断するプロジェクトとして、顧客の現状と目指すべき姿を踏まえた戦略策定やシステムの要件定義などを一貫して支援する」と述べた。
ビジネスの近況についても説明した。Docusign CLMは2023年8月に国内で本格提供を開始。アーリーアダプターとして、大手企業が数社ほど導入しているという。竹内社長は「コロナ禍以降は電子署名へのニーズが継続的に高まっていたが、現在はバックオフィスのDXという文脈でCLMへの問い合わせも増えている」と紹介。その上で、「CLMはまだ市場創出の段階。あと数年で急拡大するだろう」と展望した。
またパートナービジネスについて、竹内社長は「大手から中小までさまざまな国内のパートナーと連携している。コンサルやSIなどを担うパートナーと、(顧客の契約業務に関して)包括的に支援できるエコシステムを築きたい」と意気込んだ。
(大畑直悠)