AIエージェントの新会社としてスタートしたXinobi AIは12月5日、メディア向けに説明会を開催し、事業展開や戦略を発表した。行政や企業向けなど、さまざまなAIエージェントを開発・提供し、行政と企業における生産性の向上や地域社会と産業の活性化を実現する方針だ。
AIエージェントは、人が設定した目標に対して必要なデータを収集し、データに基づいてタスクを決定しながら自動的に目標を達成できる。現在、同時並行でさまざまな製品の開発を進めている段階とした。同日の説明会では、行政と企業の両方に対応するAIエージェント「Hanzo」について紹介し、特に顧客対応や住民対応の向上に重点を置いた機能を提供するとした。
具体的には、▽過去の問い合わせデータやマニュアルを学習して職員や社員に適切な対応を指導する▽施設予約や申請受付などを自動化し、職員の負担を軽減する▽問い合わせ内容や対応時間などを分析し、レポートを作成して問い合わせ状況を可視化する▽窓口に寄せられる質問への対応の自動化―などの機能を用意し、業務効率化や住民満足度の向上を図る。防災や観光、交通機関などに関する情報のリアルタイムでの更新なども実現する。
このほか、企業向けカスタマイズAIエージェント「Saizo」、パーソナルAIエージェント「Sasuke」などについても紹介した。
馬渕邦美
Co-Founder 共同代表
今後のビジネス展開についても説明。同社は研究開発部門として「Xinobi Labs」を持っており、基盤となる技術の開発に集中しながら、市場ニーズに応じてカスタマイズし、同時並行または順次製品を展開するとの戦略を掲げた。馬渕邦美・Co-Founder共同代表は「エンジニアが研究の部分を先行して進めていきながら、どんどん世の中にデプロイしていく」と述べた。
(大向琴音)