データ活用のためのAIプラットフォームを提供するDataiku Japanは5月14日、プラットフォーム上でAIエージェントの開発・制御機能の提供を開始した。ユーザーのスキルを問わない開発環境にLLMメッシュ、複数エージェントのオーケストレーションや挙動の可視化といった幅広い機能を備え、エンタープライズレベルでの大規模なAIエージェントの活用・管理を実現する。
新機能では、データの接続・加工からLLMの選択、エージェント開発、デプロイ、管理までを一元的に行える。データソースはマルチプラットフォームに対応し、採用するLLMについても、プロプライエタリ、オープンソースを問わないほか、クラウドプラットフォーム上のAIサービス、独自LLMとの接続も可能だ。
エージェントの作成にはGUIや自然言語で構築できる「Visual Agent」と、フルコード対応の「Code Agent」を用意する。データや文書などの検索、予測、メール送付といったタスクに応じて事前構築済みの「ツール」と呼ぶモジュールも備え、ツールをエージェントに割り当てるだけで開発できる。
複数のエージェントを組み合わせるには「Agent Connect」を利用する。単一の対話型インターフェースを通じて指示すると、適切なエージェントをタスクに割り当て、複数のエージェント間での調整も自動的に遂行してくれる。
エージェントには柔軟なガードレールを適用でき、本番環境で利用する際の承認機能も有する。エージェントの意思決定や行動プロセスを可視化して把握する「Trace Explorer」も組み込まれている。
佐藤 豊 社長・カントリー マネージャー
佐藤豊社長・カントリーマネージャーは、エンドツーエンドの統合方基盤である点とベンダーに依存しない「中立性」を強調。その上で「われわれにはAI領域での10年以上の実績、700社以上の実績がある。成熟度を増したAIエージェントへと進化させたい」と話した。
(藤岡 堯)