米New Relic(ニューレリック)日本法人は6月18日、クラウドの支出管理機能「Cloud Cost Intelligence」を発表した。同社のオブザーバビリティープラットフォームに搭載し、アクセス数などリソースの使用状況から従量課金の変動を予測する。Amazon Web Services(AWS)とKubernetesに対応している。
ユーザーはクラウドの総費用や平均費用、コストの上昇要因などをリアルタイムに確認できる。効果として、迅速な支出最適化の判断や組織全体のコスト意識向上などを見込む。同社ユーザー向けに限定プレビューしている。
オブザーバビリティープラットフォームの新機能として、データ処理を最適化する「Pipeline Control」の一般提供も始めた。システム負担の軽減や質の高い分析が期待できるという。具体的にはオブザーバビリティーの分析に必要なデータについてフィルタリング、加工、変換といった「パイプライン処理」を行うことで、分析するデータ量の抑制が見込めるほか、データのカスタマイズ性が向上する。
松本大樹 執行役員
二つの新機能については、クラウドの支出を最適化してリソースの効率と価値の最大化を目指す「FinOps」へのアプローチに位置付ける。執行役員の松本大樹・技術統括兼CTOはクラウドを活用する企業の課題として▽無制限のクラウド支出▽増大するツールコスト▽ROI(投資利益率)の定量化が困難ーを挙げ、解決に寄与するとした。
また、AWS Marketplace CPPO(Channel Partner Private Offer)への対応開始も発表した。ニューレリックと販売代理店契約しているAWSパートナーから、AWS Marketplace経由で同社製品の購入ができるようになった。
(春菜孝明)