DataRobot Japanは7月14日、AIエージェントの開発プラットフォームについて記者説明会を開いた。同社プラットフォームではAIエージェント構築の簡素化やコスト削減につながる機能を提供。AIの需要がエンジニアやデータサイエンティストのリソースを上回っているとして、「AI需要と供給のギャップの解消」に貢献すると強調した。
小川幹雄 副社長
製品概要について小川幹雄・副社長兼AI&サービス統括部長が説明。AIエージェントの開発には複数のコンポーネントが必要になるが、より簡易に構築できる「AIアプリテンプレート」を紹介した。特定の機能やビジネスに特化したユースケースを活用し、数日から数週間の短期間で既存のプロセスに統合可能という。セキュリティーやモニタリングの機能も含んでおり、AIと自然言語で対話してプログラミングするAIコーディング(Vibe Coding)では不足する部分をカバーしている。
コスト削減機能として、最適なワークフローを提示するフレームワーク「syftr」を6月から提供している。潜在的なワークフローについて、レイテンシー、精度、コストの三つの基準で最も効果的なものを判断する。「人力では1、2パターンしか試せない」(小川副社長)ところを多ければ数十億のワークフローから自動的に探索する。
また、高性能な開発環境に向け、米NVIDIA(エヌビディア)が提供するAI開発の各種サービスをプラットフォーム上から選択できるようになっている。小川副社長は「エヌビディアとのパートナーシップを強化し、新しいテクノロジーを提供している」と拡張性を示した。
(春菜孝明)