キヤノンマーケティングジャパンは9月下旬、オフィス向け複合機の新製品「C5100Fシリーズ」を発売する。サブブランド「imageFORCE」の主力製品で、A4ヨコ連続複写速度40枚、50枚、60枚、70枚の4モデルをそろえる。A3カラー対応で、価格は314万6000円から。画像生成の要となる露光方式を従来のレーザースキャナーから「高解像度LED方式(D2 Exposure)」に変更し、画像の滑らかさや細線、小さな文字の再現性が向上した。
川田北斗 課長
オフィスMFP企画本部の川田北斗・課長は「複合機のプリント量は減少傾向だが、ポスターや簡易カタログ、図面など、これまで外注していた印刷物を社内で作成するニーズが高まっている」と開発の背景を説明した。
「imageFORCE C5170F」オプション装着時
D2 ExposureはLEDマルチチップを光源に採用した次世代露光デバイスで、解像度は4800×2400dpi。黒文字や白抜き文字、がさつきを抑えた表現などを得意とする。従来のレーザーユニットと比べて容積が95%削減されており、空いたスペースに冷却システムを搭載することで安定性も高めた。
導入のハードルを下げるため、80以上のセキュリティー項目を一括設定できる機能を搭載した。機械学習によるAIが複合機の接続されているネットワーク内のデータの流れを分析し、6タイプから最適なセキュリティー設定を推奨する。
働き方の多様化を受け、クラウドソリューションとの連携も強化した。クラウド上でファクス受発注業務が完結する環境を構築できる「imageWARE Desktop コネクター for Dropbox」、PCレスで複合機からクラウドへのスキャンデータの送信や、クラウド上の文書をプリントできる「Cloud Connector」などを用意した。
このほか、A3カラー「C3150F」、A3モノクロ「6100シリーズ」「8100シリーズ」など計5シリーズ15モデルを9月下旬以降、順次発売する。
(南雲亮平)