ROUTE06は、システム開発の要件定義をAIによって自動化するSaaS「Acsim(アクシム)」をSIer向けに訴求している。米Vercel(バーセル)、米Supabase(スーパベース)と協業、要件定義を高速化し、より本番環境に近い提案を実現する。
アクシムは、ユーザーとの会話内容をAIが構造化し、業務の現状や課題を可視化。AIがシステム設計の論点や改善案も提案し、経験の少ない担当者でも要件定義を担うことができるように支援する。UIや機能のプロトタイプも自動で生成するため、スムーズな進行が可能になる。
バーセルのフロントエンド開発者向けのクラウドプラットフォームによってシステムのUI作成を大幅に高速化。さらにスーパベースのPostgreSQLを基盤とした開発プラットフォームを組み合わせることで、アクシムで定義した要件をスーパベースが提供するバックエンド環境ですぐに検証可能となる。2社との協業で、要件定義からバックエンド構築までをAI駆動で一貫して行い、通常だと5カ月程度かかる作業を2カ月で完了できるという。
ROUTE06の松本均・取締役/共同創業者は「2社との協業で、要件定義を自動化するアクシムの優位性より高まり、顧客にすぐにプロトタイプを示して議論ができるので開発の質も大幅に高まる」と意義を強調する。
松本 均 取締役
販売面について、現状はアクシムを利用しているSIerから紹介で顧客を獲得するケースが多く、紹介に対しインセンティブも提供しているが、同社は間接販売を増やす方針。8月には初の販売パートナーとしてDGビジネステクノロジーと販売代理契約を結んだ。松本取締役は「今後もSIerを中心に販売パートナーを拡大していきたい」と話している。
(堀 茜)