建築・土木といった公共工事を受注する業界では、電子政府以前にCORINS制度という公共工事業者の工事実績を登録して発注者に公開するデータベースシステムが1994年から運用されている。現在では電話回線を通じてオンラインで登録などの業務ができる仕組みとなっている。(日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会(JPSA) 税務委員会委員長 税理士 根岸邦彦(監修))

 そこでIT投資減税事例のはじめは、最も単純なパソコン導入の例として、デスクトップ機とノート機を1台ずつ導入して、CORINSの登録とインターネットを行うモデルを検討しよう。

 ハードの購入費合計は26万円ほどである。IT減税が適用可能か、適用すべきかどうかは、「適用関係」→「金額の関係」と思考していく。ハードの減税対象は「電子計算機と付属機器」で、そのCPUの要件に「設置時のメモリが256KB以上」とあるので、設例ではメモリを増設してみた。ネットワーク機器はルータ・スイッチは単独でも適用となるが、今回は「インターネットに接続する」ことが導入目的の1つであるので、「付属機器」としても考えられる。

 ノートはデスクトップとは別物扱いで、プリンタはデスクトップのプリンタインターフェイスに接続すれば、デスク機の付属機器にできる。合計が30万円以下なので、資本金3億円以下の中小企業であれば、IT投資を適用するよりも少額資産として損金にするのが通常は有利である。

 ソフトに内容指定はないので、今回購入のものはすべて減税適用対象である。合計が30万円を超えているが、3つのソフトはすべて別の単位と数えるので、30万円以下の少額資産の適用ができる。

 IT投資にはソフトでもハードでもない支出も出てくる。この例ではCATVの加入費がそれである。これは税務的には「電気通信役務の提供を受ける権利」となる別の減価償却資産である。そこで当然30万円の少額資産の適用対象なので費用として処理できる。