読みやすい文字に加え、パソコンの電子本が達成できていない「必要だけれど出せなかった文字」を表示するという課題にも、読書器はぜひ応えて欲しい。第3第4水準の漢字などを定めた文字コード、JIS X 0213へのメーカーからの対応は、Max OS Xを唯一の例外として遅れている。この状況を逆手にとって、0213をサポートし、古典的な名作の電子化に不可欠な第3第4水準漢字を用いたテキストの作成を下支えすれば、ここでもまた、読書器は独自の存在意義を主張できる。今までは出せなかったものを含めて、格段に鮮やかに文字を表示できるのであれば、読書器は、新しい読書環境において強力なライバルとなる携帯電話と、十分互していけるだろう。