大遊泳時代

<大遊泳時代>第3回 CATVとお客様第一

2004/01/19 16:18

週刊BCN 2004年01月19日vol.1023掲載

松下電器産業 役員

 昨年暮、大阪で2つの市のケーブル会社が統合した。e-Japanの議論や、モチを絵に描く前に、既に両市にあるモチをどう料理したら市民が美味しく食べられるか──コストパフォーマンスと味の良さを考えての政策である。そこで感心したことが3つある。第一に、地上デジタル放送だ、e-Japanだ、光だという前に、投資効果、回収、地元貢献、地域密着と、できることから、真剣に考えての市長、議会、地元株主の判断である。やはり自主自立のオーナー意識の尊さである。

 第二が、できた会社は、それ以前からであるが、「地域社会に貢献する」、「お客さま第一義に徹する」、「BB高収益企業を目指す」の社是を毎朝全員唱和している。これなら、ちまたでサルマネフェストと言われる政策公約よりも重みがある。やはり企業はそこに集うものの志、心が大切である。

 第三は、この正月にメディアジャーナリストの西正さんの「どうなる! 業界再編 放送vs通信vs電力」を読んで、CATVが地域社会のライフラインであるだけに、すごい環境激変の前にいることに驚いた。さらに地上デジタル放送再送信、FTTHやADSLとの競争、VoIP(IP電話)の導入、オンデマンド・サービス、そして広告とり、コミュニティ・チャンネルの充実、住基サービスの開発、ケーブル通販・デリバリー…やることが一杯ある。CATVにとって競争力重視の勝ち残り戦略をどう選択するか、分かれ目である。

 CATVは難視聴対策、農村型、そして都市型、三セクと苦労を重ねようやくメシが食えるようになってきた。そこでワトソン君に聞いてみた。「CATVは優位か?」と。「わからない!」と言う。CATVの総合的な国家政策が必要となってくるか? いややはり、民の自立と客の選択に任せるべきではないか!
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