IT Stock Frontline

ゲーム関連に活躍期待

2004/12/06 16:04

週刊BCN 2004年12月06日vol.1067掲載

任天堂、株価が急騰

デジタル家電関連も人気

 企業の9月中間決算の発表は一巡。意外感のある好業績企業などが人気を集めている。

 任天堂も好決算発表を受けて株価が急騰した。ソフト販売の好調などから2005年3月期の経常利益を1500億円(前年度比3倍増)と従来予想から100億円上積みした。任天堂といえば、11月にアニメ映画制作進出、大リーグ・マリナーズへの出資比率向上が伝えられるなど、連日話題を提供しているが、最大の注目点は、12月2日の新型ゲーム機「ニンテンドーDS」の発売。前評判が高く、中間決算発表時には、今年度の販売台数計画を350万台から500万台へと引き上げている。

 任天堂に続いて、12月12日には、ソニーが新型携帯ゲーム機「PSP(プレイステーション・ポータブル)」を発売。「21世紀のウォークマン」を目指しており、ソニー復活のカギを握る存在となりそうだ。

 年末に向けては、有力ゲームソフト投入も相次ぐ。先陣を切るのはスクウェア・エニックスの「ドラゴンクエストⅧ空と海と大地と呪われし姫君」、コナミの「メタルギアソリッド3スネークイーター」、ソニーの「グランツーリスモ4」などが発売予定。特に「ドラクエⅧ」は4年ぶりの新作とあって、「今年最大のヒット作になるのは確実」との呼び声が高い。

 一方、液晶の価格競争激化を嫌って人気離散していたシャープの株価が急騰、8月以来の高値水準に上昇してきた。外資系証券が液晶セクターに強気見通しを出したことが背景。足元ではノートパソコン、パソコン用モニタ、液晶テレビ向けともに需要が堅調。

 薄型テレビを中心としたデジタル家電が年末商戦の目玉として期待されるほか、米国でも個人消費が堅調。株式市場でも再びデジタル家電関連の人気が広がる期待が出てきた。(有賀勝久)
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