動画とGPS組み合わせた地図情報

 メディアスコープ(下地亮太社長)は、GPS(全地球測位システム)情報と動画を連動させた地図情報を配信するASPサービス「Real Route Navi(リアルルートナビ=R2Navi)」を販売している。「ホームページや紙媒体の地図では、目的地に到着することが難しい。またカーナビゲーションシステムはどこで右折・左折するか迷うことがある」という地図情報の問題点に気づき、R2Naviを立案した。

 2003年に別のソフト会社に開発を依頼し、05年12月に基本システムを完成させた。そして今年1月に起業し、3月に入ってサービスを開始した。

 R2Naviは、ショップや不動産などのウェブサイト上にアイコンを貼り付け、そのアイコンをクリックすると、最寄駅からショップまでのルートを実際に同社の社員が撮影した動画で教える。動画とGPSを連動させ、動画が地図上のどの位置に当たるかも合わせて表示する。フロア案内、不動産物件の内装を映した「CM」や、コメントなどルート情報以外の情報を付加することも可能。また、動画に映っている店舗をクリックすると、オンラインショッピングサイトにリンクするなど、様々なシーンでの活用を見込むことができる。同社のサーバーから映像を配信するため、顧客はコストやウェブサイトの容量をかけずに映像を使用できる。現在R2Naviの売り上げは月200-300万円ほど。今後は携帯電話にも対応する。

 起業当初はR2Naviの撮影・販売専門にし「ソフト開発は外注に出し、力がついたら自社開発しようと考えていた」という。

 しかし、下地社長と以前から取り引きのあったSE人材派遣会社の社長が、「ぜひ一緒にやりたい」と今年3月にメディアスコープに合流。また今年8月には、ホームページ制作会社を統合したことで、R2Naviを活用したウェブの制作やソフト開発などすべての業務を自社で完結できる体制が整った。

 売り上げ構成はシステム開発が60%、ウェブ制作が20%、R2Naviが20%。下地社長は「すべて主力」という。「どの柱にも費やす労力は同じ。3本集まれば新しい商品が生まれるかもしれない」と考えるからだ。今年度の売上高見込みは、約1億2000万円(06年11月期)だが「来期は2億6000万円-3億5000万円(07年11月期)を目指す」。

 またビジネスだけではなく、今後は社会貢献活動の一環として、R2Naviの技術を使い、行政と協力して緊急避難所システムを提供していきたいとも考えている。(鍋島蓉子)