「組織」超え情報管理するツール

 グーチョ・アンド・カンパニー(平沢昌雄代表)は、ワーキンググループ向け情報管理・共有ツール「Servware(サーブウェア)」を開発している。同社はSOHOが集まってできた会社だ。「表向きはグーチョで動いて、仕事は得意分野で割り振る」というスタイルをとっている。複数の企業と接点を持ちながら、そこで働くSOHOにとって「どのように情報を管理、共有するか」が課題だった。それを解決するために開発したのがサーブウェアだ。

 既存のグループウェアは、企業が契約し、ユーザーを囲い込むことで、外部に情報を見せないようにしている。そのため複数の企業がプロジェクトに参加するSOHOなどは、各企業が使用する別々のグループウェアにログインする必要があった。

 一方サーブウェアは「企業」ではなく「個人」が契約できるツール。契約した個人が「オーナー」となり、情報共有したい人たちを「招待」することで、ユーザーを増やせるのが最大の特徴だ。「人が人を呼ぶ仕組みのビジネスウェアは、これまで存在していない」と平沢代表は話す。

 オーナーは、自分のかかわる会社ごとに「プロジェクト」と呼ぶコミュニティを作り、関係する人を招待できる。このプロジェクトの中にグループウェア機能が搭載されていて、招待された人は自分にかかわる予定のみを閲覧・変更することが許される。一方、オーナー画面は自分の作った全プロジェクトの予定を一覧表示するため、一元管理が可能になる。

 また、スケジュールを開くと「この案件で何回誰とどこで会って、そのときメールに添付したファイルは何か」といったように連絡先、メール、ファイルなど多岐に及ぶ情報を紐づけして管理できるのも特徴だ。現在はβ版を提供中で、100団体以上が利用している。今春からは機能を向上させた新しいβ版を提供し、夏までに「有料化に踏み切りたい」計画だ。有料化の際にはASP提供で、オーナーとなる個人は有料だが、招待された人は無料にする。「無料のうちに、機能を知ってもらうことで、結果的にかなりの人が有料ユーザーになるのではないか」と自信をみせる。2008年度(08年12月期)には2億円ほどの売り上げを目指す。法人向けにはサーバーにインストールする提供方法も用意する。

 同社はサーブウェアを「ファウンデーション(基礎)」と呼ぶ。「いずれこの上で仕事が回せて、例えばTodoに関連する物品が購入できる仕組みなども提供したい」。事業が軌道に乗ったところで、運営母体を組織することも視野に入れている。(鍋島蓉子)