カスタマイズ可能なECパッケージ

 コマース21(小林裕紀社長)は、ECサイト構築パッケージソフト開発に特化したソフトメーカー。韓国のIT企業と日本企業の合弁会社として設立された。韓国の製品をただ販売するだけでなく、日本でバージョンアップ、保守など独自ビジネスを展開しているなかで「日本企業としてビジネスしたほうが自然」との結論に至った。現在は日本企業サイバードホールディングスの傘下になっている。小林氏は2003年に社長に就任した。

 コマース21のECサイト構築パッケージ「Commerce21 Sell─Side Solution」は、この分野で先行する韓国で、大規模サイトの構築実績を持つ。商品展示などを行う「ショップフロント」機能と、決済や配送管理などを行う「バックオフィス」機能が1つとなっている。「ショップフロント」では「マイページ」や「お気に入り」、消費者の属性に合わせて商品を薦めるレコメンデーション機能を搭載。さらに、会員向けページでは値引きやポイント付与などECサイトにある機能はほぼ揃える。

 大規模サイトを中心に月商数千万円から数十億円のECサイトに受け入れられ、これまで約150社に導入した。売り上げが月収1億円以上のECサイトになると、バックオフィスをスムーズに動作させる必要がある。バックオフィスを円滑に操作できるのが大規模サイトに支持される理由の一つ」と説明する。

 さらに「Sell─Side Solution」と連動した携帯向けECサイトが構築できるソフト「Commerce21 Mobile EC Solution」もラインアップに持つ。

 「Commerce21」はパッケージでありながら「製品をブラックボックス化していない」のが大きな特徴だ。スクラッチ開発では一から開発するため問題は多く、従来製品ではシステムをカスタマイズできないなどの難点がある。同製品は一部を除きソースを開示していることから、顧客は自由にカスタマイズでき、既存システムとの連携や新たなサービスの拡張も可能。検証されたエンジンであるために問題が少ないのが長所だ。

 ECサイト構築ソフトに特化しビジネスを展開してきただけに「蓄積したノウハウや顧客の要望を理解している」ことも強みである。「パッケージを売るというよりも顧客の売り上げを高めることが目的」という。市場をけん引する立場となって、EC市場を活性化させるのが目標だ。

 昨年度(06年12月期)の売上高は3億5000万円だが、3ー5年後には10億円を目指す。規模に関係なく使ってほしいとの考えからASPサービスでの提供も視野に入れる。(鍋島蓉子)