初値高騰のベンチャー相次ぐ

 株式市場全体の波乱のなかで、IPO(株式新規公開)の人気も盛り上がりを欠く状態が続いているが、IT関連企業は活況を呈している。

 3月19日に大証ヘラクレスに上場したアイフリーク。デコメール(HTML形式メール)対応のコンテンツ配信が業務だが、公募価格28万円に対して50万円の初値をつける人気となった。デコメールは、携帯電話の文字メール機能に背景色や文字の色・大きさの変更、イラストやアニメ画像を加えることができ、10代、20代中心のユーザーに利用されている。同社はそのコンテンツ提供で市場シェア25%程度を占める。

 3月20日に東証マザーズに上場したフリービットは公募価格34万円を大きく上回る48万円台の初値を付けた。同社はインターネット接続事業者(ISP事業者)向けにネット接続サービス(課金機能、認証システムなど)の運用代行を行う。顧客は約200社のISP業者で顧客のユーザー数に応じて支払われる継続課金が収入になる。今後もユビキタス化事業を中心に成長が見込め、事前インストールなしにネット上で電話がかけられる「クリック・トゥ・ライブ」など同社開発の技術を生かしたサービスの拡大が期待される。

 3月前半に上場した企業も株式市場全体の落ち着きとともに人気を取り戻してきた。イー・キャッシュ(東証マザーズ)はRFID(無線自動識別)システムなどヒトやモノの認証に関連したミドルウェアの受託開発を手がける。ICカード、ICチップの普及に伴う成長期待が株価に投影されている。また、CADソフトの開発・販売を行うジーダット(ジャスダック)はセイコーインスツルの子会社として設立され、2004年にアルゴグラフィックス(東証1部)に譲渡された。LSIや液晶表示装置など電子系分野を手がける。(有賀勝久)