初値高騰の上場例相次ぐ

 IT関連のIPO(株式新規上場)は相変わらず好調。公募価格を大きく上回る株価を形成するケースが相次いでいる。

 6月26日に東証マザーズに上場したUBICは公募価格8500円に対して初値は2万300円。コンピュータ・フォレンジックサービスを日本で唯一提供できる企業として成長力に期待が集まった。コンピュータ・フォレンジックとは、情報漏えいなどコンピュータに関する犯罪や法的紛争が生じた時に、原因究明や捜査に必要な電子データを収集・分析する科学的調査手法・技術を指す。近年では米エンロン事件やライブドア事件で活用された捜査手法が、それにあたる。米国の訴訟件数を勘案すると「日本では2010年に100億円の市場が顕在化する。そのほとんどを当社が獲得したい」(UBIC)としており、今後は弁護士・会計士などの機能を取り込み、訴訟支援の幅を広げていく計画だ。

 6月22日に東証マザーズに上場したインフォテリアは公募価格6万円に対して18万円台まで上昇。98年に国内初のXML専業ソフトウェアベンダーとして設立。主力のEAIソフト「ASTERIA WARP」は企業内に散在するシステムの統合やデータ連携を簡単かつ迅速に行うもの。最近は社内システムだけでなく、大規模博覧会におけるパビリオン連携や全国規模の公営競技における即時ネット投票など導入分野が広がっている。

 同じく6月22日にジャスダックに上場したネットインデックスは、PHSや携帯通信機器の開発・販売を手がけており、売上高の7割はウィルコム向けが占める。05年にインデックスの傘下に入っている。

 取引先のウィルコムは次世代高速無線通信の免許取得企業の有力候補とあってネットインデックスも将来性が買われ、公募価格48万円に対して初値141万円となった。(有賀勝久)