年頭所感

【2008年 年頭所感】 JFEシステムズ

2008/01/21 20:37

週刊BCN 2008年01月21日vol.1219掲載

ものづくりをITに

岩橋誠 社長


 ITの技術革新が速度を増し、変化に乗り遅れると仕事がとれなくなる。その一方で、顧客企業の需要そのものは底堅く、当面の受注環境は良い。晴天なれど波は高い。顧客から選ばれるSIerとそうでないところの二極化が進む。

 当社はJFEスチールのグループ会社で、製造業にオリジンがある。ソフトウェアは目に見えず、製造業のくくりに入らないことが多い。だが、今の製造業は情報サービスの力なくしては成り立たない。サプライチェーンや組み込みソフトなどが製造の一翼を担う。製造業で培ったものづくりのノウハウと精神をITに取り入れていくことで、差別化を図っていきたい。 また、ユーザー企業が母体になっているため、常に顧客の目線でシステムを設計・構築できるのも強みだ。10年前はJFEスチール向けが売上高構成比の7割近くを占めていたが、直近ではJFEスチール以外の一般顧客が約7割を占めるまでに拡大した。当社の実力が評価された結果だと自負する。

 製鉄と同じプロセス型の製造方式を採用する食品メーカー向けの品質管理システムは、ヒット商材に育った。大手食品メーカーではほぼデファクトスタンダードの地位を占めており、今は中堅中小の食品メーカーへの横展開を進めている。食品流通業向けの品質管理システムにも応用していく。

 中期経営計画の最終年度にあたる来年度(2009年3月期)は連結売上高370億円を見込む。M&Aも視野に入れ、独自性の強いビジネスモデルの構築を急ぐ。


(1)生年月日: 1944年10月27日 (2)年齢: 63歳 (3)出身地:兵庫県 (4)出身領域:企画営業系
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