次世代Key Projectの曙光

<次世代Key Projectの曙光>54.NECネクサソリューションズ(下)

2008/05/05 20:42

週刊BCN 2008年05月05日vol.1234掲載

SI導入に比べ、5割の削減効果

 NECネクサソリューションズ(渕上岩雄社長)は、青果市場向け販売管理サービスである「ICHIBANSEICA for ASP SaaS」を販売している。青果市場にASP・SaaSサービスを提供するにあたり苦心したのが、ビジネスモデルだ。ASP・SaaSは月々の定額制、または従量課金などの料金体系が一般的だ。青果業界が右肩下がりの傾向を見せているなか、同社が考え出したのが、前年同月比の粗利益の増減を基準にした「業績連動型」だった。

 「ICHIBANSEICA for ASP SaaS」は、データセンターに設置されているサーバーで運用を行い、荷受・買付・在庫・加工・売掛・買掛・各種奨励金など、卸売業に必要なアプリケーションを組み込んでいる。これを業績連動型の料金体系で提供するところに特色がある。

 システムのIT機器調達については、「金融に詳しいNECリースに相談し、コストの削減を図っていった」(内海忠夫・アウトソーシング推進部マネージャー)。導入費用に関していえば、ASP・SaaSでサービスを提供することにより、SIによるシステム構築に比べ、5割近く削減できる勘定だ。また、システム管理などに要する顧客の手間を削減することもできる。

 対象としているのは年商10億-50億円程度の青果市場業者。今年2月から販売活動を開始し、すでに7月からは第1号ユーザーにサービスを提供開始することが決定している。また、案件も現在3社ほどで動いている。ただ、大庭昇・第二マーケット事業本部 青果市場特別プロジェクトマネージャーには懸念がある。顧客の利益に比例して、利用料がアップする料金体系だが、これが果たして顧客のニーズにマッチしているかどうかだ。「お客様はどうも業績連動というビジネスモデルにぴんと来ていない様子」と苦笑する。

 業績連動型サービスの話を持っていくと、どの客先も「面白い」とは言ってくれるが、検討段階にとどまっているところも多い。リースアップしていないシステムを使っている業者も少なくない。「リースの満了を迎えた青果市場や再リースに入っている既存顧客を取り込んでいくとともに、新規顧客も開拓し、今年は10社ほどの導入を目指す」(大庭氏)としている。

 今後は、同社1階にあるデモンストレーションルーム「Walk In Solution Center」を使って、サービス型のシステムで実現できることを青果市場業界に伝えていきたい考えだ。(鍋島蓉子●取材/文)
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