投資家は敬遠しつつある?

 新興株市場の低迷が続くなか、IPO(株式新規公開)も不振が続いている。5-7月には毎月1社だったIPOだが8月には4社に増加。ここで人気を回復したいところだが、市場の冷え込みには勝てなかった。

 ベンチャーリパブリックは8月7日に大証ヘラクレスに新規上場。比較サイト業界2位で、看板は価格比較サイト「コネコネット」。ヤマダ電機、ビックカメラなど大手家電量販店の価格情報も含め、常時100万件超に及ぶ価格情報を掲載している。今年1-3月の月間平均訪問者数は466万人。このほか、国内主要旅行会社190社の扱う航空券やツアーなどを検索・比較できる「トラベル・シーオージェーピー」、カタログ通販主要20社がネット販売する商品を検索できる「通販・エヌイージェーピー」も急速に成長中。事業の認知性・信頼性アップのため、あえて悪環境のなかでIPOに踏み切ったという。

 ベンチャーリパブリックの初値は2800円と公募価格3000円を7%下回るにとどまったが、初値が公募価格を35%も下回った(4000円に対して2590円)のが同じく8月7日に東証マザーズに上場したトライステージ。ダイレクトマーケティングの支援事業を行う。ネットとテレビの融合を目指しており、4月に立ち上げた通販の自社サイト「kaesell.com」が急成長している。トライステージの場合、成長力はあるものの、いかんせん業態に対する認知度の低さが投資家の興味を呼び込むまでには至らなかったようだ。

 新興株市場のジャスダック市場に上場する企業の時価総額合計が10兆円割れとなった。4年半ぶりのことで、2005年末の20兆円の半分に減少した。ちなみにトヨタの時価総額は17兆円。不動産セクターに経営破綻企業が相次ぐなど景気悪化が懸念されるなか、業績不振企業中心に投資家が離れつつあるようだ。(有賀勝久)