関連企業やNTTに人気のきざし

 「100年に一度の通信大革命」と鳴り物入りで今年3月に商用サービス開始となったNTTのNGN(次世代ネットワーク)。実際にスタートした後は話題になることも少ないが、恩恵を受ける企業が出始め、株式市場でも再び関連企業に関心が集まりつつある。

 NGNとは、電話網やインターネットなどこれまで並行していた通信網を、インターネット基盤であるフルIPに統合した次世代通信網。ユビキタス社会につながるものとして注目されている。技術的な特徴は(1)品質保証(2)セキュリティ(3)信頼性(4)オープンなインタフェースで多彩なアプリケーションに対応──など。(4)では、インターネット技術を利用したテレビ放送(IPTV)や、ビデオオンデマンド(VOD)・サービスなどが拡大していくことが予想される。

 すでに恩恵を受けている企業としては、電気工事の協和エクシオ、電線大手の古河電工。NGNの機器ベンダーとしては、日立、NEC、富士通、沖電気などが次の事業の柱に育てるべく積極展開している。新興市場に上場している企業では、NGNの制御システム開発のネクストジェン、主要プロトコルであるSIP(セッション開始プロトコル)のソフト開発・技術支援で国内トップクラスのソフトフロント、ソフト開発のサイバーコムなどが代表的企業。ユビキタス関連として人気の高いフリービットも注目される。

 インフラ上に載るコンテンツ関連もNGN普及の恩恵を受ける。映画各社や有望コンテンツを持つバンダイナムコなどが代表企業だ。

 そして、肝心のNTT。株価は8月4日に58万円台と本年高値を更新した。3月の年初来安値40万円からは45%も上昇したことになる。景気後退期入りにおける業績の安定性に投資家の目が向いたようだ。NGNなどの中期的展開力も評価されている。(有賀勝久)